あれ……ところで今何時なんだろう……
昨日のナムくんの電話では
10時からレッスンって話だった。
私は時計を見ようとしたけど
テヒョンくんの体が大きくて
時計が見えない。
「ねぇテテ。今何時かな?」
「ん~?8時くら~い?」
「今日10時からレッスンなんでしょ?
そろそろ準備しないと……
着替えたりもしなきゃだろうし………」
「ん~そうだねぇ。
ヌナァ、シャワー借りていい?
服はメンバーに事務所に持ってきてもらう」
「そっか。
じゃあごはん作ってるから
入ってきて」
「やった!ヌナのごっはん♪」
彼はスキップしそうなくらいルンルンで
お風呂場へ去って行った。
「あ~!!テテ~!タオル~~~!!!」
「あ、忘れてた。ありがと~」
なんだか朝からバタバタだ。
私はすぐに朝食の準備にとりかかった。
材料が沢山あるわけではないし
いつも通りのごはんでいいやと
パパっと簡単なものを作る。
そういえばメンバーには
何て言ってここに来たんだろう………
作ってる最中に
昨日のナムくんへの電話の事を思い出して
そんなことが頭に浮かんだ。
ナムくんだから
落ち着いてたのかもしれないけど
それにしては
平然と受け答えしていたような…
そんな事を考えているうちに
テヒョンくんは
「あ~~スッキリしたぁぁ~」
と清々しい感じでお風呂場から出てきた。
「ごはんできてるよ。そこ座って」
座った彼の前にごはんを並べると
私も向かい側に座って
ごはんを食べ始めた。
美味しそうにモグモグと食べてくれる
テヒョンくんを見ながら
私はさっき考えていた事を聞いてみる。
「あのさ……聞きたいことあるんだけど……」
そう声を掛けると
テヒョンくんは何故か目を輝かせた。
「え、なに?なになに?俺のこと?」
「え……うん…まぁ………。
あのさ……昨日ここに来るとき……
みんなに何て言って来たのかなぁと思って」
「え?
普通にヌナの所行ってくるって言ったけど。
それがどうかした?」
「どうかしたって………」
テヒョンくんは平然とそう答えていた。