「もしもし~テヒョナ?」






ナムくんはすぐに電話に出てくれた。







「あ!ナムくん?ごめん私!
あの~スタッフだった○○!」


「あ!○○ヌナ?どうしたんですか?
これテヒョナのケータイですよね?」


「そうなの。
あの~今結構ね、パニクってるんだけど…
あ、えっと…テヒョンくん熱あって……
知ってた?」


「えっ…知らないです。
マジですか……
今一緒にいるんですよね?
どこにいますか?」






ナムくんにそう聞かれて



テヒョンくんはメンバーに
どう話して来たんだろうと
一人答えに迷ってしまう。











「ヌナ?」






答えられずにいると
ナムくんに答えを催促されて


焦ってとりあえず正直に話した。










「わ、私の家………」







どういう反応をされるのだろうかと
ドキドキしていると







「あ、ならとりあえず良かったです」





そう言われて拍子抜けした。





 




「あの~迷惑かけて申し訳ないですが
少しテヒョナの面倒見てて貰えますか?
俺迎え行くんで」







ナムくんはそう言ってくれたけど




ナムくんも疲れてるだろうし…

今はもう遅い時間だし…











「明日って朝から仕事?」


「明日は
10時から事務所でレッスンです」


「そっか。
じゃあ今日はテヒョンくん
うちで預かるよ。
明日までに良くなるといいんだけど…」







メンバー全員疲れてる事を考えると
テヒョンくんの世話までするのは酷だ。


だから私は
自分からテヒョンくんの面倒を勝手出た。








「でも……ヌナに迷惑かけしてしまうし…」


「私はどうせ今働いてないし
テヒョンくんを外に連れ出すのは
容易じゃなさそうだし……
とりあえず大丈夫!」


「すみません……。
マネージャーには上手く言っときますんで
テヒョナをよろしく頼みます」


「分かった。
夜遅くにごめんね」












ナムくんとの電話を切ると


ソファに寄りかかっている
テヒョンくんに目を向ける。








彼は少し頬を赤くして目をつぶっている。








「テテ……暑い?」






彼はダルそうに



「うん……」

と答えた。









私はとにかくパニクっていて


どうしようどうしようと
あれこれ探して家中走り回っていた。