「挨拶して来なきゃ……」






そう言って



だるい体を起こそうとすると




テヒョンくんは私を手で制した。










「メンバーなら
たぶん後からここに来るから
ヌナが行かなくて大丈夫だよ」


「でも………」


「ヌナは休んだ方がいいよ」





彼はそう言って
私が寝ていた場所をポンポンと叩いた。











「なんかホント……ごめん………」


「謝んないでよ。
俺はヌナに会う為に来たんだから。
でもさ、気をつけなきゃダメだよ?
お酒だけじゃなくて、男に」






彼の発言に私はキョトンとした。







テヒョンくんは
テーブルに肘をついた格好で


横になっている私を見下ろしながら
そう言っていた。









「ヌナはもう……
しっかりしているようで
隙があるから……。
見てないと変な虫がつくんだもん…」





彼がぼそぼそと
少し不機嫌そうに話す事の意味は
私にはよく分からなかった。








でもなんとなく




「ごめん…」 

と謝っていると




BTSの他のメンバーが集まってきた。











「ヌナ大丈夫?」


「ごめんみんな………
忙しい所わざわざ来てくれたのに
酔っぱらって
しかもこんな酷い顔で………」


「ヌナの会だから良いんですよ。
それより○○ヌナが居なくなっちゃうの
寂しいです…」





ジンくんがそう言ってくれて

私はまたウルっときた。








「私も寂しいよ……
あぁもう泣かせないで…
これ以上イケメンたちに
醜態さらしたくない……」





私は袖で涙を拭いながら
顔を隠した。













「それより
○○ヌナとテヒョニヒョンは
どうなってるんですか?」




ジョングクくんが突然
そんな事を言い出すから




私の心臓は再び激しく脈を打ち始めた。