彼が突然名前を呼んでくれたことが
嬉し恥ずかしくて
ちょっと顔が火照る。
''あ…そうですね''
彼が日本語でそう聞いてくれて
もしかして日本語分かるのかなって
嬉しくなって話してみる。
「そうなんですけど
まだ韓国語覚えられてなくて……
何とかここで
バイトさせてもらってる感じです…」
でも彼も同じく
日本語があまり分からないらしく
''ごめんなさい。
僕日本語まだ勉強中で…''
と申し訳なさそうに謝ってきた。
お互い様なんだけど
彼は良い人そうなだけに
コミュニケーションを上手くとれないことが
とても悔しいなと思った。
結局その時は
''勉強頑張ります''
申し訳ない気持ちで一杯になりながら
そう告げて彼の元を去った。