ある日
私がホールの掃除をしている時のこと。
背の高いあの彼が近くに来て
私に話かけてきてくれて
すごくビックリした。
''毎日頑張ってらっしゃいますね。
あ、僕……△×□○☆''
※'' ''内は韓国語での会話
彼は優しい言葉をかけてくれたんだと
ニュアンスで分かったけど
途中から韓国語が聞き取れなくて
微笑んで誤魔化した。
これが言語の壁………。
''この辺に住んでるんですか?''
聞き取れる所もあるけど
なんかドギマギしてしまって
''すみません。
私あまり韓国語が分からなくて…
ごめんなさい…''
優しい人だろうに申し訳ないと思って
彼に気持ちが伝わってと願いながら謝った。
でも彼は
私が韓国人じゃないと
初めから分かってるかのように
''日本人ですよね?''
そう言うからビックリした。
私は身長と顔立ちのせいで
初対面だと韓国人によく間違えられるから
それだけに驚きだった。
カタコトだったからかなぁ……と思いつつ
''どうして分かったんですか…?''
と聞いてみると
彼は私の名札を指差して
「さくら」
と呼んでくれた。