言葉に不安があるんだけど
店長は私の愛想の良さを評価してくれて
カウンターを担当することになった。
せっかくの留学だから
まずはやってみようと思い
なるべく多くの韓国語を覚えられるよう
一生懸命にバイトと学校の日々を過ごした。
バイトに慣れてきた頃には
常連さんの顔とメニューも覚えてきて
楽しさも感じられるようになっていた。
そんな頃、私は彼と出会った。
初めて彼がカウンターを訪れた時の印象は
凄く背が高くて
それだけに少し威圧感がある
そんな感じだったと思う。
日本人はあまり背が高くないから
背が高い方だった私には
そんな感覚自体が珍しくて
それだけに少しドキッとした。
でも彼の表情は全然威圧感がなくて
優しげで
なんとなくホッとして
笑顔で対応ができた。
その日以来
彼はよく朝に来てくれるようになって
私は常連さんとして
丁寧に対応をしていた。