「あの……私、日本に帰る前に
ただ…スッキリ綺麗にしたかっただけで……
ホント勝手ですよね……。
でも、だから
えっと……お付き合いは……ちょっと……」









彼女の告白の意図は理解してたから








焦ってるのが可哀想になってきて


僕は再び口を開いた。










「言いたいことは分かりました。
だから落ちついてください」






僕は彼女の背中をポンポンと
優しく撫でる。











「残念です。
せっかく同じ気持ちなのに…。
でもさくらさん。
僕はまだ終わりませんよ?」









彼女は申し訳なさそうな顔から一変して


目を丸くした。










「終わらないって……いうのは……?」





「好き……は辞めないってことです。
日本に行っても、好きですよ」









僕の拙い日本語と強い想いは
きっと彼女を混乱させている。









でも僕も
日本に行ってしまう彼女に
悔いを残すわけにもいかなくて



僕は言いたいことを真っ直ぐに伝えた。













「彼女にならなくても良いです。
でも、好きでいてもいいですか?」





そう言うと
彼女は嬉しそうに






「もちろんです。
ありがとうございます」


そう答えてくれた。