アジア人の顔をしていながら
わざわざ
英語で話しているように見える僕たちは
カフェでは浮いていたかもしれないけど
そんなことはどうでもよくなるくらい
彼女とコミュニケーションを
とれる手段を見つけたことが嬉しかった。
ある日の早朝のカフェでのこと。
彼女がフロアにいる時に
僕は思いきって彼女をデートに誘ってみた。
「If you don't mind,
shall we talk outside of here?」
(もし良かったら、外で話しませんか?)
「Is it mean out of my part-time job?」
(バイト外でってことですか?)
「Yes」
(はい)
「Ah~…OK」
(あ……いいですよ)
「Thank you. This is my ID」
(ありがとうございます。これ僕のIDなんで)
僕は彼女にIDを書いた紙を渡した。
「Is this LINE?」
(これはLINEのIDですか?)
「Yes. I hear Japanese often use LINE than Cacao」
(LINEです。日本人はカカオトークより
LINEが主流だってよく聞くんで)
「Oh you know?That's right.
Thank you for giving.
I'll send you messages after work」
(あ、知ってるんですね。そうなんですよ。
IDありがとうございます。
仕事終わったらLINE送りますね)
「OK. I'll wait」
(分かりました。待ってます)
僕は丁度仕事に行かなければいけない
時間になったので
彼女に別れを告げて
カフェを出た。