彼女は愛想が良くて
態度の悪いお客さんに対しても
丁寧に対応していて
きっと沢山の人が
彼女に魅了されてるんだろうなと思う。
ある日のこと。
彼女は珍しく
カウンターではなく
フロアの掃除をしていて
僕の座る席の近くにやってきた。
彼女はスラッとしていて
小柄なイメージがある日本人にしては
長身に見えた。
僕は勇気を出して
彼女が通りかかった時に声を掛けた。
''毎日頑張ってらっしゃいますね。
あ、僕よくここ利用させてもらってて…''
※'' ''内は韓国語での会話
彼女は微笑んで僕に会釈をした。
''この辺に住んでるんですか?''
そう問いかけると
彼女は慌てて
''すみません。
私あまり韓国語が分からなくて…
ごめんなさい…''
と ひょこひょことお辞儀をしながら
一生懸命に言うから
なんか可愛いなと思った。
''日本人ですよね?''
僕がそう言ってみると
彼女はビックリした顔で
''どうして分かったんですか…?''
と控えめに聞いてきた。