-彼女目線-
同窓会の連絡をくれた人には
韓国に住んでることを言ったけど
『どうしても来て欲しい』
と言われて
『交通費もちょっと出すから』
とまで言われたので
行かざるをえなくなった。
同窓会というものに行ったことはなかったし
元彼に会う可能性もあって
本当は行きたくなかったんだけど…。
日本に着くと
まず実家に行った。
1週間前に旅行で日本に来てはいたけど
私が韓国に旅立ってから
初めて実家に帰った。
少し緊張して帰ったけど
家族は優しく迎え入れてくれて
ホッとした。
「元気そうでよかった。
上手くやってるのね」
母も安心した様子で
顔を見せに来れて良かったと思った。
夕方になると
駅の近くの飲み屋へ向かった。
同窓会の出席率はすごく高くて
卒業以来会ってない人も沢山いた。
「あれ~○○○?
すっごい久しぶりだね!
綺麗になって~」
「いやそんなことないよ~。
卒業以来だよね!」
そんな会話をしながら
場が少し和んできたところで
会はスタートして行った。
出席率が高かっただけあって
やっぱり元彼は来ていて
私は極力近寄らないようにしていたけど
あっちは気まずくないのか
普通に話しかけてきた。
「よ!○○○。
ちょっと久しぶりだよな」
「うん…そうだね」
私は
あからさまにならないように気をつけつつ
素っ気なく返した。
フラれた時はあれだけ落ち込んでいたのに
今は彼に全然未練がない事に
自分で気づいて驚いた。