‐テヒョン目線‐
MVの撮影の為
メイクをして待機中のBTS。
僕の目には
スタジオの端で○○ヌナと
女性スタッフが
何か話をしているのが目に入る。
様子から
どうやら世間話ではなさそうだ。
何かあったのだろうか………
何故かすごく気になった。
この間の飲み会でも
ヌナとあのスタッフは
何か真剣に話をしていた事を思い出す。
自分には関係ない事だって
普通は気にも止めないけど
彼女の事だからか、どうも気になって
物品の整理をし始めたヌナに声を掛けた。
「ヌナ~。
何話してたの?」
彼女は
「え?」
といきなり現れた僕に
ビックリして振り返る。
「さっきのスタッフさんと
なんか深刻そうな顔して話してたから
気になって…」
彼女は目をぱちくりさせた後
ニコッと微笑むと
「テヒョンくんが
気にすることじゃないよ」
とだけ答えた。
でもずっと気になっていた事で
撮影中も
気にしてしまいそうだったので
引き下がらなかった。
「そんな事言わないで~。
気になるからお願い」
少し子供っぽく
お願いポーズをとってみたところで
撮影の声が掛かる。
「あ~せっかく聞こうと思ったのに…」
タイミングの悪い声掛けに
少しテンションが下がる。
「じゃあ、後で時間下さい。
お話聞かせてもらいますから~」
僕はそう言って
走り去った。