そして、アナタと初めて出会った翌日、アナタが美術部に入部したことに驚いたっけㅋ
俺は知らなかったけど、キムソクジンはいろんな意味でここでは有名人だった。
sk「先生!ここでは自分が描きたいと思ったものを自由に描いていいんですよね!?」
そして、アナタは入部した日から毎日の様に
俺を描いていたっけㅋ
sk「ユンギ!どうㅋ!?」
yg「お世辞でも上手いとは言えないㅋけど嬉しいよㅋ」
先生「ソクジン、たまには他も描いたらどうだ?」
sk「いやです!」
そんなことを言っては、いつもソクジンは嬉しそうに笑っていた。
俺のココロの中に在る白いあの花が淡い光りを放つ…。
yg「ㅋㅋㅋㅋ」
先輩部員a「なんだㅋお前もそんな風に笑うんだなㅋ」
yg「え?」
俺はなんとなく知り初めていた…。
そして、俺のココロの中にあるあの白い花は分かっていた…。
俺の花が、俺の傍にもういたことを…。
🍀
アナタとのそんな楽しい時間は、長くはなかった…。
俺が2年、アナタが3年になると自然と部室に顔を出す回数も減っていったっけ…。
それでも、大学進学のための忙しい時間の合間を見つけては、アナタは部室によく顔を出してくれていたよなㅋ
sk「ユンギㅋどうㅋ??」
そう言って楽しそうに笑う。
また、お世辞でも上手いとは言えない俺を描いたソクジンの、それでも変わらず俺のことを一生懸命描いてる下手くそな絵を嬉しそうに見せて。
そして、なんとなくじゃない…俺はもう知っていた。
俺のココロの中に在るあの白い花が、ソクジンがいると淡く優しい光りを放つことを…。
sk「ユンギ!?」
アナタの気持ちも知っていて…アナタと一緒に過ごす時間も増えていたのに、この日まで俺はアナタにこの気持ちを伝える自信がなくて、ほんとにそれは今でも申し訳なかったと思っているんだ。
yg「ソクジン、ちょっと」
アナタと2人になりたくて画材室に入るとワザと扉に鍵をかける。
sk「ユンギ?どうしたの?」
もしも、俺も幸せになることができるとするなら、それはきっとソクジンの傍にその幸せは在る。
yg「ソクジン、もしもこんな俺を受け入れてくれるなら、俺が卒業したら番になって欲しい…俺以外の番にならないで欲しい…きっと俺がソクジンを幸せにするから…」
俺はほんとはとっくに知っていた…。
ずっと、俺の花が傍に在ったこと…。
sk「ユンギの馬鹿あ!!僕はキミと初めて会ったあの日からキミだけの番になるって、キミ以外の番になんてなるつもりなんてないって決めてたんだあ!!やっとほんとの僕を見てくれるキミに出会えたから!!」
そしてアナタからの嬉しい告白。
アナタは可愛い顔をぐしゃぐしゃにして、泣き喚いていたよなㅋ
それが、アナタの答えだった。
🍀
年があけると、3年は決まった登校日以外登校しなくていい日も毎日の様に決まってソクジンは俺に会うために美術部に顔を出していたのに、1月も終わる頃急にアナタは姿を見せなくなった。
一日、二日、その次の日も…。
連絡しても電話にも出ない。
メールをしても返事もない。
心配でソクジンの家に行っても、会うことはできなかった。
そして、ある日アナタはまた突然俺の前に現れた…。
全校生徒が休みなこの日、部室には俺しかいないことをアナタは分かっていたからだよな?
yg「ソクジン!心配したんだぞ!」
この時初めて俺はアナタに向かって声を荒げた。
アナタの中に俺たちの花が咲いていたなんて知らなくて…。
sk「ごめん、今のキミに話すか話さないかちょっと一人で考えたかったんだ…」
yg「何を?それを話すから俺に会いに来たんだろ?」
正直、このときの俺はやっぱりこんな俺に愛想を尽かしたアナタにフラれると覚悟していたんだ。
でも、アナタがそう決めたのなら俺がアナタに何も言う資格はないと思っていた。
sk「ユンギ、今ユンギと僕の子がここにいるよ…」
yg「え?」
今、ソクジンはなんて言った?
sk「予定日は8月の終わりか9月の初めころだって…僕はもう産むって決めた…大学も諦めるって決めた。でもユンギはまだその時3年生だから…ユンギ?」
ただ、アナタが愛しくて強く抱きしめた。
yg「…産んで欲しい」
sk「うん」
もしかするとこの時のアナタは俺が高校を卒業するまで一人で育てると言うつもりだったんじゃないだろうか?
そんなことはさせない。
yg「ソクジン、一緒に育てよう?」
sk「うん」
この時のアナタは俺の腕の中で泣いて震えていたっけ…。
yg「ソクジン、俺はそんなに弱くないㅋだから一人で悩むな?」
sk「知ってる!」
そして、またアナタは可愛い顔をぐちゃぐちゃにして俺の腕の中でたくさん泣いたんだよなㅋ
🍀
そして、ジョングクという俺達の花が生まれて今年で6年になる。
jk「ユンパパあ!ソクジママがご飯できたって!!」
アトリエの中に可愛い声が響き渡るㅋ
jk「ユンパパ?これなに?」
yg「グクとソクジママとユンパパの花だよㅋ」
筆を置いてグクを抱き上げる。
jk「えへへへへㅋ」
それが嬉しかったのか可愛い顔をくしゃくしゃして笑う。
jk「ボクもおっきくなったらユンパパみたいに絵をかくんだあ!」
アナタからの幸せな贈りもの。
yg「よし!じゃあ、ご飯食べたらまた一緒に絵描くかㅋ」
jk「やったあ!」
家の扉を開くと俺の大好きなソクジンの作る料理の良い匂いに包まれる。
sk「ユンギ!グク!ほら!ご飯冷めちゃうよ!」
お腹を空かせたソクジンが部屋から顔をだして早く早くと俺たちを呼んでいるㅋ
yg「わるいㅋ」
6年前、一緒に生活する様になってから朝と夜は必ず家族でご飯を食べるのが俺たち家族の幸せのルールになっていた。
昔から俺のココロに咲いていたあの花は、今はもうない。
どうして?
あの花はソクジンとグクという俺の幸せの花に姿を変えてずっと俺の傍で咲き続けているからに決まってるだろㅋ
🌸🍒🌸🍒🌸🍒🌸🍒🌸🍒