テヒョン視点
ホソクヒョンは…Ωは…こうして眠りに落ちると体力が回復するまで目を覚さない。
俺は隣で眠るホソクヒョンの唇へそっとキスをする。
th「また、泣かせてごめんね…ホソクヒョン」
その時だったㅋ
hs「んんん!」
さっきまで俺の方を向いてたホソクヒョンが寝返りうって仰向けになる。
その時のホソクヒョンの寝顔が笑ってる様に見えて、そんなヒョンが可愛いくて暫く寝息を立てて眠るヒョンをずって見ていた。
ずっと、見ていたいけど部屋を出て俺の元へやって来てくれた愛しいこの人をジミナの眠る部屋に戻してあげないと、ジミナが目を覚ました時に母親が傍にいないなんて状況、あの子がホソクヒョンの傍にいる時は作っちゃダメだ…。
俺はホソクヒョンの汗を拭き、パジャマを着せるとそっと抱き上げジミナが眠る部屋へと向かった。
ジミナが目を覚さない様に、この子の隣にそっとホソクヒョンを降ろす。
暫くベッドの上で眠る2人の傍に腰掛け、眺めていると少しして、ジミナが目を覚ます。
jm「テテ…ヒョン?」
th「ごめんジミナ、お越しちゃったねㅋ」
そろそろリビングに戻ろうと、ベッドから立ちあがろうとした時だった。
jm「テテヒョン…」
ジミナの小さな手が俺を呼ぶ。
th「ジミナ、起こしてごめんね、まだ夜だからもう少しお休みㅋ」
ジミナの小さな手へ、俺の手を伸ばすと小さなジミナの手に握りしめられる。
あったかい。
ホソクヒョンと少し違うけど、小さなジミナの温もりや匂いも俺は大好きだった。
jm「テテヒョンも、一緒に寝よㅋ」
ジミナは優しく笑っていた。
でも…もし俺がジミナだったら俺の母親が毎日父親と違う男と…それが父親の弟と寝てるなんて堪(た)えられない…。
それでも、俺はこの子にホソクヒョンとの生活を返してやれないんだ…。
th「ジミナ、テテヒョンは大丈夫だから今日はホソクママと2人でゆっくりお休みㅋ」
ほんとは、この人の傍がいい。
ほんとは…。
jm「僕…3人がいいよ…」
ジミナの小さな手に力が入る。
わかってた。
この子は、俺じゃない…。
ジミナは俺が隣で眠るまで、この手を離さないつもりらしい。
俺はきっとこの子には、一生かけても叶わないだろうㅋ
th「ありがとうㅋジミナㅋ」
jm「へへㅋ」
可愛い笑顔ㅋ
笑うとほんと2人によく似てる。
ホソクヒョンにも、そして兄さんにも…。
ジミナを挟んでいつもの様に川の字になる。
jm「テテヒョンㅋお休みㅋ」
この子の為に俺にできることは、これからもなんだってしてやろう…。
th「お休みㅋジミナㅋ」
きっと、今はそれがこの子から母親を奪った俺のすべき事だと思うから…。
hs「…」
俺はジミナが寝た後も、その向こうで眠り続けるホソクヒョンを暫く眺めていた。
th「ねえ、ヒョン…それでも俺は愛しいアナタを手離せないんだㅋ」
また、俺がそんな独り言を呟いた時だったㅋ
hs「…んん…テヒョ…」
ほんとに可愛いくて愛しい人ㅋ
寝言で俺の名前を呼びながら、楽しそうな笑みを浮かべるヒョンが、まるでそんな俺の独り言に応えてくれたんじゃないかって思ってしまうㅋ
ここにいたら、きっと何も変わらない。
変えられない。
だから、またホソクヒョンが目を覚ましたら話をしよう。
俺がここを出てアナタと2人で始めたい理由をㅋ
俺もそれから少しして2人の寝息とホソクヒョンのいつもの寝言を聞きながら眠りに落ちていった。