最近生産性のないブログを更新しているので、たまにはためになるブログを・・・

ということで、最近現実逃避していたときに読んだ本の紹介しまぁす。

小説(もっと新書とか読めよ・・・)でーす。


1.斜陽 他1篇 (岩波文庫)/太宰 治

¥378
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こんなん読んでるからいけないんだよぉー。

内容は敗戦後の没落貴族の家庭を描いている。

病で先の長くない母。

戦時に薬物中毒になった弟。

没落に耐え切れず、恋に走るかず子。

語彙力ないのが露呈するけど、きれいな小説やった。


置かれている環境、抜け出せない状況に対して

「世間がわからない。みんな子供だもの。」

「お酒を飲まないと悲しくてしょうがない。」

「アヘンでクラクラしていないととても生きていけない。」

現実と向き合うことをせずに堕ちていった人たち。

そんな人が戦後に多くいたとは想像しがたいよな。


さらっとした風が身体を一瞬で通りすぎるような小説やったけど

ひとつだけおもしろい一文があったので引用します。


『人間は、みな、同じものだ。 』


弟のセリフ。

これはどこから湧き出た言葉だろうか。

宗教家でも哲学者でも芸術家でもない。

民衆の酒場から沸いて出た言葉である。

上記のような言葉がいつのまにやら発生するのである。

何の意図もなく、生まれた言葉は政治思想や経済思想とからみつき、

結局はどうしようもない奇妙な下劣なものになる。

そう作者は語る。

このセリフを見たとき、ドキッと感じるものがあった。

軽く読めるので時間がある方、どうぞ。


そう、でそのセリフなんだけど

実際に大切なのは、民衆から無自覚に生じる言葉たちではないかと思った。

ふっと湧き出る誰かの一言が何よりも代えがたいものではないかと思った。

いやぁー特に何を言おうか考えずにタイプしてるんやけど、

無自覚の声。声なき声。それらをかき集めて創造的破壊をせないかんぜよと思う今日この頃。


犯罪がなくなる世代にするためには僕たちはどうしたらいいんでしょうね。