おねえさん達を見送った後、子供達へのプレゼントを渡して、しばらく一緒に
遊びました。
みんなずいぶん大人になりました。
化粧をしているのは、おねえさん達にダンスを披露したからだそうです。
園長先生から『あなた達にも子供達にダンスを披露してもらいましょうか?
それとも一緒にダンスをしますか?』と言われました。
折角の園長先生の申し出ですが、丁重にお断りしました。
ダンスはすうごつなか。(ダンスはしたくありません。)
おかしかも~ん。(恥ずかしいです。)
それより、子供達ば見よった方が良かも~ん。(子供達を見ている方がいいです。)
みんないい顔をしています。
男の子は恥ずかしがりです。
あっ、いました。
写真右下の紫の花柄の服を着た女の子です。
以前このブログで書いた、幼い女の子の話を覚えていらっしゃる方がおられる
でしょうか?
産まれて間もなく父親を亡くし、私がこの施設を訪問した数日前に母親が
エイズで亡くなり、一人ぼっちになった女の子の事を。
その時、その女の子はやっと3才になったばかりでした。
母親を亡くし一人ぼっちになって、あまりの寂しさに何も話せず、ただ私の服
の後ろを掴んで付いて回った女の子の事を。
その女の子がもうこんなに大きくなりました。
あれから施設に来るたびに会っていましたが、今度2年ぶりに会ってみると
急に成長したように感じます
友達も出来て元気なようです。
すっかりおねえさんになりました。
この子は新入りです
はじめて会いました。
綺麗な目をしています。
園長先生とAD君とのスリーショット
園長先生と女の子の思い出話をしている時、園長先生が感動的な話をして
くれました。
もちろん園長先生は日本語が話せないので、ヨーさんの通訳です。
『2年前、この施設を経営しているお寺にエイズに罹った20才くらいの女の人が
来ました。その人はエイズに罹っている上に妊娠をしていました。さらに不幸な事
に、旦那は家を出て行って帰ってこないそうです。だから、しかたなくその人はお寺
を頼って来たのです。やがてその人はお寺の病院で男の子供を生みました。産まれ
た子は男の子でしたが、不幸にもその子はエイズに母子感染をしていました。
それだけではありません。可愛そうに女の人(母親)はそれから3週間ほどで亡く
なってしまいました。生まれてすぐにその男の子は一人ぼっちになってしまったのです。
ところが、その話を聞いてタイのお金持ち夫婦がお寺にやって来ました。そして、
その男の子を養子にしたいと申し出たのです。その子は現在2才になりました。
今、養父母に連れられてヨーロッパ旅行に行っています。本当によかったと思い
ます。』
なんと勇気ある決断でしょう。
養子にすると言う事は、その子の人生に対して責任を持つと言う事です。
ただ養子を貰うのにさえよほどの決心がいるのに、不治の病と言われている
エイズに罹った幼子の人生を一緒に背負ってやると言う覚悟は、並大抵の事
では出来ません。
その決断をした夫婦とは、何と勇気と慈愛に満ちた人達でしょう。
果たして私にその決断が出来るでしょうか?
私には『出来る』と断言する自信はありません。
そう言えば、ヨーさんも甥の子供を養女にしていました。
お姉さんの息子が離婚する時、どちら子供を引き取らないと言ったので、
自分の養女にしたのだそうです。
こんな事をサラリとやってのけるタイの人の心の広さに感心します。
いつまでも名残は尽きませんが、そろそろバンコクへ帰る時間になりました。
キャンペーンガールのおねえさんからことづかった100バーツと日本の友達
から預かった20,000円分のタイバーツ・それに私の気持ちばかりのお金を
添えて、園長先生に渡しました。
AD君もヨーさんも、リュウ君までもが、それぞれ心のこもったタンブーンをして
いました。
自分に出来る事を何の衒いもなく行う。
それが本当のタンブーンの心なのかも知れません。
そろそろバンコクへ帰る時間になりました。
名残が尽きませんがお別れです。
子供達に見送られながら施設を後にしました。
また、なるべく早く遊びに来るね。
バンコクへの帰り道、幸いにも大した渋滞に巻き込まれずに、思ったより早く
ホテルに着きました。
リュウ君は明日から海軍養成学校へ行かなければなりません。
早速食事に出かけました。
今夜の晩餐はヨーさん親子へのお礼を兼ねてタイスキです。
AD君は『タイスキは初めて』だと言っていました。
あれ、この前一緒に来た時に食べんじゃったかね?(食べなかったですかね?)
やっばりタイスキは美味か~。
皆も満足していました。
最後に
出発間際にいろいろありましたが、思い切って今回訪タイしてよかったと思います。
子供達を見てしみじみそう思いました。
何の罪もなく、母子感染でエイズに罹った子供達に比べると、2年続いた私の災い
など屁でもありまぜん。
不治の病に罹った子供達さえ、未来を信じあんなに明るく元気に生きています。
最高の笑顔と、底抜けの明るさ、それに心に響く歌声を私に贈ってくれました。
そんな子供達を見ていると、いい年したジジィが、チョットした災難でふざぎこんでいる
姿はさまになりません。
まだ10年そこそこしか人生を経験していない子供達に、70年も生きたジジィが負けら
れますか。
そして私は思いました。
これから残された人生で、そんな子供達を大きな愛で包み込むタイの人達の万分の一
でも真似事が出来たらと。
ほんなこて(ほんとうに)、今回はタイに来てよかった~。
俺も負けんごつ、頑張るバイ。








