我が家の守り神② 家朽ち縄(えくちなわ) その壱 | btf20102のブログ

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『くちなわ』とは何の事か御存じですか?


それは『蛇』の事です。


蛇の事をなぜ『くちなわ』と言うかと言えば、蛇の姿が朽ちた縄(古くなって腐れかけた縄)に似ているからだそうです。


よく誤解されているようですが、決して『口縄(口がある縄)』ではありません。


その証拠に『蛇に噛まれて朽ち縄を怖じる』と言うことわざがあります。


これは『羹(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹く』と言うことわざと同じで、『一度ひどい目に会うと、それと似たものに出会った時に必要以上に怖がる』と言った意味です。


それに『くちなわ』とは方言ではなく、古語で古書にもときどき出て来る言葉です。


又、『家』を『え』と読むのも古語の読み方で、我が地方では『酔っぱらう』事を『家喰らう(えくらう)』と言います。


これは文字通り家を喰らうほど、つまり家の財産を飲み尽くすほど酒を飲むと言う例えから出来た言葉です。


長々と下手な説明をしましたが、『えくちなわ』とは家に住み着いた蛇、つまり家の守り神の蛇と言う意味です。



昔の解放的な田舎の民家の屋根裏には、必ず何匹かの蛇が住み着いていました。


そして、それを『家朽ち縄(えくちなわ)』と言って、家の守り神として大切にしていました。


蛇にとっては民家の屋根裏は暑さ寒さを凌げる所であり、当時はたくさんネズミがいたので餌にも困らない住み心地の良い場所だったのです。


又、家に蛇が住み付く事は、人間にとっても大変都合が良かったのです。


当時はネズミによる穀物の被害が甚大で、その上ネズミは家の柱を齧ったり、疫病を媒介したり、いろいろ悪さをします。


そんなネズミを退治してくれる蛇は、何よりの味方でした。


それに、蛇は世界中で大地母神と信じられ、特に農耕民族にとっては豊穣と永遠の生命の象徴として崇められてきました。


そんなわけで、古来の信仰と実利から、『えくちなわ』は、必ず家に居て貰わなければならないものだったのです。


そして当然のことながら、我が家の古家にも『えくちなわ』が住み付いていました。



続く