ミネラルの種類
人体を物質として見ると、ほぼ60%は水(細胞内液・細胞間液・血漿)、35~36%は有機質(蛋白質・脂質・糖質)であって、重量的には無機質(ミネラル類)は4~5%を占めるにすぎない。しかもその約半分はカルシウムが占めており、他の生体金属元素は遥かに少ないのであるが、にもかかわらずそれらは体液や血液、金属タンパク質、体内で起こるあらゆる生理反応に触媒として作用する体内酵素など構成物質として不可欠であり、健康維持の第二、第三の鍵であることが、それぞれの欠乏症の研究が進むにつれて次々に解明されてきている。
食品に含まれているミネラルは、精製、加工の段階で失われることが多い。その一方で加工食品に添加されるリンやナトリウムなどミネラルは過剰摂取の傾向にあり、現代の食生活ではミネラル類の摂取がアンバランスな状態になりやすい。
人体に必要とされるミネラル類には、カルシウム・リン・カリウム・イオウ・ナトリウム・塩素・マグネシウム・鉄・亜鉛・銅・ヨウ素・セレン・マンガン・モリブデン・クロム・コバルト・フッ素などがあるが、各国の食習慣の違いによって、その国が摂取すべき栄養素とするミネラルの種類は異なる。
日本国では、カルシウム、鉄、リン、マグネシウム、ナトリウム。カリウム、銅、ヨウ素、マンガン、セレン、亜鉛、クロム、モリブデンの十三種に許容上限摂取量が策定されている。
セレン(セレニウム)
成人病予防に注目される新栄養素
近年、ミネラルに関する研究の中で最も注目されているものにセレンがある。
まず老化をはじめ、多くの疾病の原因になる活性酵素の発生を抑え、過酸化脂質を取り除く抗酸化剤としての役割は見逃せない。さらに、ガンの発生を抑え、転移も防ぐほかに、狭心病や心筋梗塞の予防に役立ち、高血圧や動脈硬化、白内障、関節炎、筋ジストロフィー、精力減退などに有効な栄養素であり、若返り効果が抜群だということがわかってきたためである。
成人病の高血圧や動脈硬化に関するセレン(セレニウム)の作用については、血圧をコントロールするホルモンの一種プロスタグランジンを体内で産生するのに欠かせないミネラルであり、血管を拡張させたり、血液を固まるのを防いで、動脈硬化や血栓症(心筋梗塞、脳血栓など)を防ぐ効果があると考えられている。
※一日の許容上限摂取量は250μgですが、健康食品の場合は、厚生労働省との取り決めは一日の摂取量は100μgとなっています。 (健康・栄養食品事典より抜粋)