10年ほど前、〝プリパラ〟が流行った。
当時私は対象年齢ピッタリの女児。
プリパラの前、プリティーリズム・ディアマイフューチャーからのファンだった。
お小遣いや強請ったお母さんのお金でプリチケやらストーンやらをたくさん得た。当時原宿にあった作中にもあるシリーズ専門ショップ、プリズムストーンでは友達と競うようにゲームをガシガシやっていた。
当時はアイカツや妖怪ウォッチなども流行っていたしやっていたため、アイカツカードやら妖怪メダルやらも買ってもらっていた。お母さん、ごめんなさい。
さて今回のメインはKING OF PRISM。
プリパラやプリティーリズム(以下キラッとプリ☆チャンなどを纏めたプリティーシリーズ)に出てくるメインキャラクターはほとんどが女の子である。
アイドルタイムプリパラに登場するWITHなど、サブキャラクターとしてステージがあったりなかったりする男の子キャラはいるが、大体のメインは女の子キャラだ。
そしてプリティーシリーズの3作目、プリティーリズム・レインボーライブ にはコウジ、ヒロ、カヅキ。主に3人の男性キャラクターが出てくる。
彼らは曲やプリズムショー(アイドルのステージみたいなものだと思っている)との出会いでメインキャラクターの彩瀬なるちゃんらを支え、時には恋愛で彼女らの心を動かした。
KING OF PRISMは、大半のプリティーシリーズと異なりほとんどのキャラクターが男性。
そういったことからか、プリティーシリーズに仲間入りしたのは今年らしい。
KING OF PRISMは、プリズムショー(スケート靴を履いて行うライブのようなもの)に魅せられた少年たちがスタァ(プリズムショーをする人)を目指す物語らしい。
KING OF PRISMのメインは映画。一応TVアニメはあるものの大体ワンクールと短く、年単位のTVアニメ+ゲームセンターの筐体でファンを魅了する他のプリティーシリーズとは異なる面。その分、1作1時間程度で試し見できるのはいいところだと思っている。
KING OF PRISMを私が初めて見たのは今年7月。映画行きたいから映画までに絶対見る!!!と心に決めて3日
アニメもの全部終わった。
なんだこれ、とずっと思っているんだけれどなぜか面白くて、なぜか続けて見たくなる。変な中毒性がある。
KING OF PRISM自体は昨年秋に知った。当時YouTubeでプリティーリズム・レインボーライブの再放送を行っており、うわ懐かし〜!と見ていたのがきっかけ。なんやかんや同時期にあったスイーツパラダイスのコラボカフェに行く程度にはハマり、そこてKING OF PRISMを知る。
それから1年近く。イマイチタイミングがなく映画公開1ヶ月を迫りやっと見始める。
本当に面白かった。
かなり薄い感想しか出ないので書くと、
↑KING OF PRISMは、上の動画のような応援上映が行われている。
中でも、OverTheRainbow(コウジ、ヒロ、カヅキがレインボーライブ51話にて結成したユニット)のプリズムジャンプ(アピールのようなもの)に〝プリズムアフレコ〟と呼ばれるものがある。画面上にピンクの字幕が浮かび、それを読み上げると彼らと会話している気分になれるというもの。
なにかしらのオタクをしている人なら聞いたことあるかもしれないが、〝夢小説〟(?)を現実に出来るという感じだ。(今作では作中でリアル夢小説という変な単語すら出てくる)
これが、すごく楽しかった。動画のような映画館であれば皆やっているが、私がやっているのは家でひとりの小さなテレビ。多少の恥はある。ただ、私は夢小説を好き好んで読むタイプなので、本当に楽しかった。夢小説というのは、ファン側が対象の性格やらを妄想して書くものだ。対象側が見るものではないが、実際は違う、というのも少なくないのだろう。対象やその関係者に知られぬようこっそり、ファン側が楽しむもので、言い方は悪いが一方的なもの。それを、対象や関係者がやって楽しませてくれる。こちら側が妄想しなくても、あっちがシナリオ組んでくれて、声優さんが声を当ててくれる。夢を現実に変える、虹を超えるOverTheRainbowって感じだ。
また、何度も書くがプリズムショーというのはライブというもので、曲の間にパフォーマンスを行うスタァの名前を叫んだり、間奏中に口上を叫んだりする。
私は旧ジャニーズのファンであり、割と慣れっこだった。やっていること自体はアイドルオタクと変わらないと思う。楽しい。
話は変わるが、私はアイドルというのは遠くあって欲しいと思っている。接触イベントなんてやるべきでない。せいぜい、ライブで特定のファンにファンサービスを行う程度で、それに特定では無い方が嫉妬する。もちろん嫉妬はするし羨ましいし少しずるいと思うがこれが理想だ。一般人である自分達とアイドルが密接に関わるというのがあまり受け入れられないタイプだった。
ただ時代は変わると言ったところか、多くのアイドルがSNSの解禁をした。通常月数百円のブログの会員しかできない質問を、ファンではない人でも出来てしまう現代があまり好きではなかった。たった数百円と言われればあれだが、年に1回あるかも分からない質問回が好きだった。たった数百円払えば誰でも見れるが、それでも少しひみつを話されている気がした。SNSを解禁し、今までブログであまり質問をやってこなかった人がSNSで何度も募集しているのを見て少し冷めてしまう。
本人たちが楽しいならそれでいいが、ファンや一般人がアイドルを過度にイジる光景が好きでない。
そしてアイドルとして応援しているAくん(仮名)も、もし知り合いにいたら仲良くなれるタイプでないと思っている。キャラクターを作っていることは100も承知だが、近くにいたら絶対に交わることがない。アイドルやキャラクターにおいて、そんな存在に惹かれることが多い。
そういった感じで、熱も少し冷めていた。そんな時に出会ったのがKING OF PRISMだった。
当たり前であるが2次元のキャラクターであり、実際にキャラクターのステージを見ることなど出来ないのだ。もちろん生で見てみたいと感じることは多々あるが、アイドルは距離があるからこそ好きなものだと考えている私にとっては遠すぎるがいい距離だった。
GoogleでKING OF PRISMを検索しようとしてくれたことのある方なら知っているかもしれないが、サジェストに気持ち悪い と出てくる。
間違っていない考えだと私は思う。本作にはノルマなのかと思うほど入浴シーンがあり、1部のキャラクターにはステージ中に全裸になる演出がある。
KING OF PRISMというのは、全体的に見れば王道ではないと思う。合わないと感じる人もいる。
別のファンが言っていたが、合う人には合うのだ。
この作品に救われたファンが何人もいるらしい。
この作品の主人公、一条シンはKING OF PRISMbyprettyrhythm にて、OverTheRainbowのショーを見た後、「世界が輝いて見える!」と言った。
KING OF PRISMというのは、合う人には本当に世界が輝いて見えるようになる。
現在公開中のKING OF PRISM -Dramatic PRISM.1-で初めて映画館に見に行ったが、何度か見たステージを映画館で見ただけなのに、私の世界は輝いて見えるようになったように思う。
もちろん薬でもなんでもないので、憂鬱なことは沢山ある。嫌なこと、嫌いなものも沢山ある。それでも、KING OF PRISMを頭に浮かべると少しマシになる。
これは、他にハマったものとは違う。好きなアイドルのライブに行った数日、楽曲を聴いている時などは楽しいが、終わればすぐに憂鬱が待っている。
先程救われた人がいると書いた。救われると書くと大袈裟かもしれないが、私にとってKINGOFPRISMとの出会いは人生の革命だと思う。
あまりにも悪い文章なので締めたい。
アイドルオタクを楽しめるタイプの人は絶対に楽しめる。楽しくなかったら私を責めてくれとすら思う。
KINGOFPRISMも、プリティーリズムも、何もかも知らなくていいからペンライトを持って少ない映画館に行って欲しい。映画に行く前に上映館は一応確認してほしい、少ないので。
応援上映の話はしたが、もちろん通常上映もある。しかし大都会新宿の映画館、バルト9の通常上映はミッドナイトと呼ばれる夜10時前後開始の1回のみ。
絶対にKING OF PRISMが楽しませてくれるから、ペンライトと勇気を持って、応援上映に行ってほしい。
いや、ペンライトも、大きな声を出せる喉も要らない。なにもしていなくてもいい。ただ、周りが拍手していた時に拍手に乗ってくれると私はとても嬉しい。
あなたに、プリズムの煌めきが届きますように。