今日夜勤へ出勤途中どうしても
炭酸飲料が飲みたくなって自販機で
デカビタCを買おうと金を入れ、ボタンを押した


ガタガタッと鈍い音をたてて
デカビタCは落ちてきたのだが
いつも買った時と音が違くて
やたら落ちた時の音がデカかったんだ

なんだなんだ?と
自販機の受け取り口に手を差し込む

差し込めない。

!?

私は驚愕した

デカビタCを1本買ったはずなのに
そこにあったのは5本ほどのデカビタC

100円でデカビタC5本買えた!

なーんて通常なら思うところなのだが

あのフォルムの瓶が5本ともなれば
まるでテトリスの様に積み重なって
受け取り口の扉を防いでいたのである

これには根っからの貧乏性である
ナ太郎さんもビックリ、そして焦った

「わしの100円…!!」

勤務開始まであと10分程度しかない
このデカビタCをすぐに取り出せるとは思えない。だけどこの100円とこの上ないラッキー案件は無駄に出来ない。

私は普段使わない頭をフル回転した。
高校の中間テストの数学で98点取った
あの時と同じように頭のありとあらゆる細胞を活性化させ、この5本のデカビタCをなんとしてでもゲットしなければと思っていた。

が、しかし。現実はそう甘くはなかった。

私の頑張りを嘲笑うかのように
デカビタCはそこから頑なに動かなかったのである。

時間は待ってはくれなかった。

私は「デカビタC飲みたかった…無念」
と、一言声に出して呟き
自販機を管理している会社へ連絡

「私に返金や返品は構いませんので
これどうにかした方がいいですよ…
次の人買ったらビックリするんで…」

電話の向こうから「申し訳ございません。ありがとうございます」との女性からの言葉を胸に仕事へと向かったのである。

現実はいつも私を突き放す。

デカビタC飲みたかったなぁ…

悔しさから飲みたくもない
コーラを手にしつつ少しだけ泣いた。

街は相変わらず騒がしく
私の心を更に掻き乱しているようにも感じたのであった。


まぁまた一つ不幸貯金が出来たから
それはそれでいいかと思いながら
仕事しました。腑に落ちんけど。

そいじゃ、また。