龍ヶ崎の自転車や、スポーツバイクと出張修理のティンカーベルです。

お客様からシートクランプが破断したが何とかなるか?との問い合わせ。



サドル下まで伸びたシートパイプに、サドルを固定するヤグラ部分を上から被せる形で固定するタイプのこのフレーム専用品。

前からヒビが入っていたのは知っていましたが、お客様自身で上手く補強固定してしばらく乗っていたのですが完全に破断してしまったとの事。

もちろん交換用のシートクランプも購入することは(在庫が残っていれば)可能ですがこれが結構お高くお客様も渋って騙し騙し乗っていた結果、破断に至ったという訳です。


現品を持ってきて貰い、改めてマジマジと見るに明らかに強度不足、というか肉抜きし過ぎだろ、もちろん結果論だが。




まあ、何とか出来そう⁉︎


まず、破断したアルミ部分を接合して肉付け、さらに補強を兼ねてカーボンシートを巻きました。

カーボンを扱うのは初めてでしたがまずまずの出来。



それなりの自信がありましたが、1ヶ月程でアルミの接合部が上下にすっぽ抜ける形で破断してしまいました。


え〜駄目だったか。原因を探ります。

最大の問題は、サドルに加わる力。



当初は下側方向にしか荷重が掛からず、サドルがシートパイプに乗っかっていればいいんでしょ、ってくらいに思っていました。

が、前乗りなどの場合にはサドル後端は前側とは逆の上向きの力が働きます。シートクランプの前後で力の掛かり方がまるで違います。ましてやお客様はヘビー級⁉︎ なのでその影響も多少はあるでしょう。

改めてヤグラ部分を見直して、何とか強度増し増しで補修出来ないか、考えました。

そこでアルミ部分は必要最低限に残して、あとはカーボンで補強・成形する事にしました。

その他にも念には念を入れて幾つものセーフティネットを盛り込みました。



これなら大丈夫⁉︎





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