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このタイトルを 初めて書店で見た時
え⁈![](https://emoji.ameba.jp/img/user/hi/himerin823/579959.gif)
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と 不気味に思って 通り過ぎた![](https://emoji.ameba.jp/img/user/me/mei199/2694.gif)
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その後 この本が “書籍ランキング”の上位にあるのをよく見かけるので
書店に行った時 手に取ってみた
裏表紙にある あらすじを読むと 主人公のクラスメイトは 膵臓(すいぞう)の病気らしい
(オカルト的な 怖い物語かと思った
)
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私の親友、かつてのクラスメイトは 6年前に この世を去った
彼女は膵臓の病気ではなかったけれど 難病で 長患いの末の旅立ちだった
そんな事が 頭をよぎったのと このタイトルの意味を知りたくなって 購入![](https://emoji.ameba.jp/img/user/10/10101117/28806.gif)
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既に読み終えたけれど もう一度読み返している
主人公の男子高校生は 葬儀に出席せず 自宅で過ごしている様子から始まる
そして時は 彼女がまだ元気だった 数ヶ月前に遡る
そう!この物語には 大前提として 死がそこにある
ストーリーの重要な一場面を切り取って 冒頭に持ってくる このような手法は 他の物語にもあるけれど
この小説では そうする事で この大前提を読者に知らせる効果が 充分に発揮されている
と私は思う
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主な登場人物は
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僕は自らを 時に*“草舟”と言う
(*草舟は「自分の意思でなく 他人に流されて行く」 という意味…だと思う)
クラスメイトであっても それまで 全く接点のなかったこの二人は とある病院で偶然出会う
その時彼は それとは知らず 桜良の日記『共病文庫』を読んでしまい
彼女が膵臓の病気で “もうすぐ死んじゃう”事を知ってしまう
それ以降 この秘密を知っているのは 桜良の家族と 彼だけ
この小説の特徴は
主人公の僕の名前が 物語の最後の方になって ようやく出てくるところ
それまでの 名前の表現は
桜良は彼を「君(きみ)」と言うけれど
時には【秘密を知ってるクラスメイト】くん,【地味なクラスメイト】くん,【仲良し】くん
他の登場人物も【大人しい生徒】くん,【根暗そうなクラスメイト】くん,などと
話者の 彼に対する印象によって 括弧付きで書かれている
僕の母親に至っては あんたと言う![](https://emoji.ameba.jp/img/user/ko/kokuei-miona/1853.gif)
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名前が書かれない というのは 彼の印象が薄い 事を表現しているのだろうか…
それとも 実際には名前を呼んでいても 話者の 彼に対する印象や気持ちを 強調するため
又は「『共病文庫』に 僕の名前を出さないで」と 僕が桜良に言ったから
かもしれない
自分には未来が無い事を いつも冗談めかして言う 桜良と
その受け応えに 時にはギャグで返し
時には真剣に言葉を選んで返事をする僕
この二人の会話が 不謹慎ながら とても面白い
人との関わりを拒んできた僕が 桜良と半ば無理やり関わる事になって
僕の考え方が 少しずつ変わっていく様子も とても興味深い![](https://emoji.ameba.jp/img/user/s0/s0111012/6900.gif)
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はたから見れば どう見ても二人は付き合っている
けれど 未来の無い二人に それはあり得ないと 心にフタをする気持ちは切ない
桜良が書いた『共病文庫』は 最後に一番大切な人へ渡される![](https://emoji.ameba.jp/img/user/pi/pink---rose/40386.gif)
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それを読んだ 遺された人たちが
桜良が去った後の喪失感を どうやって乗り越えて行くのか
桜良は自身の死後の事まで 相手を思いやる気持ちを綴っていて 感慨深いものがあった
『共病文庫』があったからこそ 遺された人たちは 彼女の想いを理解し 深い悲しみや喪失感から 立直る事が出来る
この小説のタイトルは 文中の そこここに出てくるけれど
二人が最後に交わしたメール…
私には このタイトルの意味が
愛の告白に思える![](https://emoji.ameba.jp/img/user/hi/himerinngo7188/21740.gif)
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これまで私は
「人は誰でも 死に向かって生きている」
と思っていたけれど
「死ぬ前に どう生きるのか」が大切なのだと
この小説を読んで 思い知らされた
この一冊との出会いに 感謝![](https://emoji.ameba.jp/img/user/ha/hanausagi-choco/3368024.gif)
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同名のコミックも 少しだけ読んでみましたが キャラクターが 高校生にしては幼く見えました
私には ちょっと違うかなぁ…と
あくまで私の主観です
映画化されたようですので 先に映画を観るのも 良いかと思います
原作より もっと先の未来まで描かれています
Mioでした~~![](https://emoji.ameba.jp/img/user/ky/kyapi/2887.gif)
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