原発の下請けとは | 原子力発電所の作業要綱

原子力発電所の作業要綱

原子力発電所の内情と作業要綱について解説

電力会社の社員は合計で7,793人が従事したが、そのうち7766人は5ミリシーベルト以下で、ごくわずかの人が5ミリシーベルト以上の被爆を記録しています。

 

それに対し、下請け労働者は57258人で、人数は社員の7倍強になります。

そのうち5ミリシーベルト以上の者は合計で3949人となります。

国際放射線防護委員会(ICRP)は、1990年に、放射線作業に従事する者の被爆限度を年平均で20ミリシーベルト以内にせよ、との勧告を出していますが、この年にその20ミリシーベルトを超える被爆をした労働者は23人いました。

 

次に、それぞれの原発の労働者の被爆線量を見ると、事故を起こした敦賀原発と、シュラウド交換作業を行っている福島第一原発の被爆線量がとりわけて目につきます。

その他にも、柏崎刈羽、美浜、大飯などの古い原子炉を抱える発電所で労働者の被爆量が多いことがわかります。

 

総被爆線量を見ると、全体で下請け労働者の総被爆線量は社員の22倍余りにも達し、全体の96%まで下請け労働者の被爆となっています。

この傾向は日本が本格的な原子力時代に突入した1970年から本質的に変わっていません。