ルッフィーノ:カブレオ イル ボルゴ 1985 その2 | 古きイタリアワインの魅力を読み解く

古きイタリアワインの魅力を読み解く

イタリアンワインガイド ガンベロ・ロッソ 1988-1989
イタリアワイン界に多大な影響を与えるガンベロ・ロッソ Gambero Rossoですが、この初期(1988や1989当時)のレアなイタリアワインと古酒の数々を、掘り下げて解説します。

Vini d'Italia 1989 Gambero Rosso Vol. 87

Ruffino-Cabreo Il Borgo 1985 その2

 

Cabreo Il Borgo 1985、前回の続きです。

 

Ruffinoは1877年にIlario&Leopoldo Ruffinoにより創業されますが、1911年にFolonari一族によって買収されます。Folonari一族はその後、Ruffinoとは別に経営されていたTenute del Cabreoを1967年に、Tenuta di Nozzoleを1971年にそれぞれ買収し、Ruffinoと併せて一大ワイン企業と成長します。Ruffinoとして多産且つ良質なワイン造りを行いながらも、Tenute del CabreoとTenuta di Nozzoleに莫大な投資を行い、両ブランドラベルをトスカーナにおける多産型高品質ワインの筆頭として大成功させます。

今回ご紹介しているCabreo Il BorgoはSvベースにCSを混ぜるスタイルは私の大好きな構成を採用しています。同一ブランドのCabreo La Pietraである樽熟シャルドネと併せ、何かと重宝していた白赤です。共に価格の手頃さや安定供給等も含め、1980年代から2000年に至るまで、日本でも活躍した言う事無しの一本でしょう。

 

1999~2000年にFolonari一族の中のAmbrogioと Giovanniが分立します。その時に彼らが譲り受けたカンティーナの一つがTenute del Cabreoでした。我々お馴染みのワインで言えば、Chianti Classico Ducale OroやBrunello di Montalcino Il Greppone Mazzi、SantedameはRuffinoに残りますが、CabreoやNozzoleは新会社Tenute Folonari(Ambrogio e Giovanni Folonari)に移りTenuta la Fugaなどと共に新しいポートフォリオを構成し、Ruffinoとは袂を分かちつつ販売されています。

Cabreo。紆余曲折を経てもまだまだ人気で販売中。今でも元気に活躍している姿を見ると嬉しくなります。

 

さて、昔懐かしいラベルのボトルを他社のワインも含め掲載しました。呼称が使用されなくなったPredicato名も載っています。

4種類のPredicato、まだ全て覚えていますか?

 

使用されているブドウとレギュレーションは?

各々代表的なワインは?

 

Predicato di B______:レギュレーション/Sv+最低?%のCS、代表的なワイン名/Cabreo Il Borgo、M_______

Predicato(Capitolare) del M____________:レギュレーション/Chardonnay、代表的なワイン名/?

Predicato del S_____________:レギュレーション/?、 代表的なワイン名/?

Predicato di C________:レギュレーション/?、 代表的なワイン名/?

 

写真をご覧になりながら答え合わせをどうぞ。

 

この項 了。

 

現行品 カブレオ イル ボルゴ フォロナーリ社のラベルです

現行品 カブレオ イル ボルゴ テクニカルシート

Predicato di Biturica  Mormoreto モルモレート

この時代を席捲した樽熟シャルドネ 三英傑

Predicato del Muschio  Cabreo Vigneto La Pietra カブレオ ラ ピエトラ

Predicato del Selvante  Vergena  ヴェルジェーナ

Predicato di Cardisco  Coltifredi  コルティフレーディ