モンテヴェルティーネ:モンテヴェルティーネ リゼルヴァ 1985 その1 | 古きイタリアワインの魅力を読み解く

古きイタリアワインの魅力を読み解く

イタリアンワインガイド ガンベロ・ロッソ 1988-1989
イタリアワイン界に多大な影響を与えるガンベロ・ロッソ Gambero Rossoですが、この初期(1988や1989当時)のレアなイタリアワインと古酒の数々を、掘り下げて解説します。

Vini d'Italia 1989 Gambero Rosso Vol. 83

Montevertine-Montevertine Riserva 1985 その1

 

Vini d’Italia1989でTreBicchieriを受賞したのはMontevertine Riserva1985です。今回は地味ながらも光る存在だったこのワインをご紹介します。

なお、2019年12月10~11日にLe Pergole Torteの1983をご紹介しましたので良ければそちらもご覧ください。

 

Montevertine 正式名称:Soc. Agricola Montevertine S.S.di S. & M. Manetti & c.、

創立年:1967、

創立者:Sergio Manetti、

現代表:Martino Manetti(Sergio Manetti,の実子)、

エノロゴ:Sergio Manetti&Giulio Gambelli→Martino Manetti&Paolo Salvi

 

Montevertine Riserva(データは1994年)

生産初年度:1981(但し前身のChianti Classicoは1971から生産されている)、

年間生産本数:10000本、

使用ブドウ品種:Sv85%、Canaiolo15%

(2000以降に名前をMontevertineに統一、Sv90、Ca5、Colorino5となる)

ブドウ畑:下記の3畑。前から順に 植樹開始年、耕地面積、展開方角、海抜

Le Pergole Torte:1968~、2h、北~北東だれ、400~450m

Montevertine:1982~、2.5h、南東~南だれ、400~450m

Il Sodaccio:1972~、1.5h、南東だれ、400~450m

畑土壌性質:メッシニアン-トルトニアン、樹木生育に適している、ガレストロ、

栽培方法:Guyot、

密植度:2600~2800株/h、

平均樹齢:30年、

resa:65qli、一株2.5㎏、

収穫法:手摘み、

ファーマ容器:15000lセメント(ガラス張り)、

ファーマ温度:温度記録無し、温度調整無し、

ファーマ&マセ日数:20~30日、

ルモンタージュ:一日複数回実施、

マロ:一部実施、

熟成:スロヴェニアンオーク800~1600lで18カ月、アリエバリック225lで6カ月、セメントタンクで混ぜ合わせた後に瓶詰め、

樽齢:不明、

 

Montevertine Riservaの85と88の写真を載せました。85のエティケッタ内容は88と変わらず。要約すると、『ブドウ品種はSangiovetoとCanaioloでブドウの選別と醸造はSergio Manettiの手により、カンティニエーレのBruno BiniとマエストロテイスターのGiulio Gambelliとのコラボによって造られた。熟成と瓶詰はFattoria Montevertineで行われた』と書かれています。前回も書きましたが、この時代はSergioの意見が絶対的であり、

Giulio Gambelliはエノロゴというよりテイスターとしての助言に留まっています。

 

Toscana1985とMontevertine Riservaを語るには、Le Pergole Torteとの立ち位置の違いを明確にする必要があります。はい、Montevertine RiservaはLe Pergole Torteのセカンドに非ず。

次回にはそこを触れつつ、Montevertine Riservaをまとめます。

 

モンテヴェルティーネ:モンテヴェルティーネ リゼルヴァ 1988

モンテヴェルティーネ:モンテヴェルティーネ リゼルヴァ 1985

セルジオ マネッティ

モンテヴェルティーネ カンティーナ 場所 黄点は新しく開拓した畑です