Vini d'Italia 1989 Gambero Rosso Vol. 60
Distillati&Liquori di Gualtiero Marchesi
Manifatture Sigaro Toscano-Toscano Orginale その1
今回はマルケージで取り扱っていたシガーを解説します。
通称Toscano。現在はManifatture Sigaro Toscanoが産する一連のイタリアンシガーを2回に渡ってお書きしましょう。
Manifatura Sigaro Toscano
創業:2006~、
現オーナー:Gruppo Maccaferri、
前オーナー:BAT Italia(British American Tobacco Italia)、
2006年に現オーナーが買収した、禁煙運動で斜陽となりつつあったToscanoの復興と新たな農産業分野の開拓の為に設立した。
Toscano Originale(Manifattura di Lucca製造)
熟成期間:12ヵ月
ラッパー:米国ケンタッキー産ケンタッキー種(輸入品)
フィラー:国産煙草葉(大半が伊産ケンタッキー葉・細く裁断されている)
色:暗栗色・深めの燻し
製造法:手巻き
長さ:170 mm +/- 1
中央部直径:16,5 mm
吸い口部直径:10 mm +/- 0,5
体積:23,9 ml
重量:約9g
密度:0,378 g/ml
生産初年度:1985
包装等:トリコローレにLeopoldo II di Toscanaが印刷された紙バンド(fascetta)、
1月16日の当ブログ『Barolo Chinato、バローロキナート』でも書いた通り、Toscanoの煙草葉はケンタッキー種です。
米国ケンタッキー州で最も多く栽培されている煙草葉で、ベースの葉はBurley種。米国のケンタッキー州で70%、テネシー州で20%、他、インディアナ、ノースカロライナ、ミズーリ、オハイオ、ヴァージニア、メリーランド、ペンシルベニア、ウェストバージニア各州で栽培されており、そう呼ばれます。元来煙草葉は樹勢が強く、痩せた土地でも育ち、2m程の高さまで成長します。一枚の葉の大きさは長さ70~80cm&幅40~50cm程度。一株に24~28枚程の葉を付けます。収穫後、火力により強めに乾燥(ハードローストと言っても良い)させた物がケンタッキー葉です。火力乾燥させた煙草葉を使用したシガーは世界の煙草生産量において僅か1%の生産量と、マイナーな存在であり、更にイタリアにおけるToscano は決して大人気の嗜好品では無く、高い年代の購買層がほとんどでした。但し、現オーナーのMaccaferriはそこに勝機を見出し、Toscanoブランドの復興と新しい購買層の開拓の為に、実に40種類強とポートフォリオを充実させ、全世界で販売を開始します。昔からのラインナップに加え、数多くの限定品とフレーバード・ショートトスカーノ(トスカネッロ)を産し、今の時代に合ったパッケージなどにも変えています。
Toscano Originaleに限定して書けば、2006年以降、劇的に味わいが変わりました。良く言えば現代風に軽く、柔らかく、短時間で喫煙可能、複数本を喫煙してもしんどくならないタイプに変わりました。悪く言えば物足らない。私は圧倒的に買収前のスタイル、どっしり、固く、喫煙に骨が折れるタイプの味わいが好きです。
但し、現在は数多くの限定品(リミテッドバージョン)やToscano Originaleよりも上級の品が数多く販売され、より熟成した複雑な味わいを手巻き・機械巻きで数種類楽しめるようになりました。お客様が従来の様な深く濃い味わいをお楽しみになりたいならば、私は限定品や上級品をお勧めしたいと思います。
解説などは動画もご覧ください。
https://youtu.be/WMg_swltpHs(イタリア語) https://youtu.be/k4qkkp1av24(日本語)
では明日に続きます。
トスカーノ 3種 左から右へ順に強くなります アッソルート ヴィゴローゾ インテンソ
手巻き トスカーノ オリジナーレ
トスカーノ 全体 真ん中の紙部分で半分に切る方も多いです
トスカーナ ルッカ 工場の場所
トスカーノ 工場 エントランス
トスカーノ 本社
トスカーノ 種類 ブランド