モンテヴェルティーネ:レ ペルゴレ トルテ 1983 その1 | 古きイタリアワインの魅力を読み解く

古きイタリアワインの魅力を読み解く

イタリアンワインガイド ガンベロ・ロッソ 1988-1989
イタリアワイン界に多大な影響を与えるガンベロ・ロッソ Gambero Rossoですが、この初期(1988や1989当時)のレアなイタリアワインと古酒の数々を、掘り下げて解説します。

Vini d'Italia 1988 Gambero Rosso Vol. 67

Montevertine Le Pergole Torte 1983 その1

 

説明不要のMontevertineです。

ここではTreBicchieri受賞ワインのLe Pergole Torteを取り上げます。

謎の白・Mなどは少しだけお書きして、次の機会にじっくりお書きします。

 

Le Pergole Torte

初年度:1977、年間生産本数:18000~20000本、品種:Sv100%、

畑:Le Pergole Torte&Montevertine&Il Sodaccio

Le Pergole Torte:2h、北~北東だれ、400~450m slm

Montevertine:2.5h、南東~南だれ、400~450m slm

Il Sodaccio:1.5h、南東だれ、400~450m slm

メッシニアン-トルトニアン、樹木生育に適している、ガレストロ、栽培方法:Guyot、密植度:2600~2800本、平均樹齢:30年、Resa:65qli、マセ&ファーマ:15000lセメント(ガラス張り)、自然酵母、自然発酵、温度記録無し、温度調整無し、20~30日、熟成:スロヴェニアンオーク800~1600lで18カ月、アリエバリック225lで6カ月、セメントタンクで混合後瓶詰め、樽齢分からず、

 

※Radda in ChiantiからSP72号線を北東へ。Montevertineのカンティーナ周辺に全ての畑が点在する。

・Le Pergole Torte 1968~、2h、北~北東、・Montevertine 1982~、2008~、2,5h、南東~南、

・Il Sodaccio 1972~、2000~、1,5h、南東、・Il Casino 1999~、2h、南、

・Selvole 1997~、3,5h、南東~南、・Pian del Ciampolo 2003~、1,5h、西~北西、

・La Casa 2000~、2008~、1h、南、・Borro ai Colli、2000~、2h、南~西、・Villanova 2010~、1,3h、南

 

生産・経営チームとしては以下の通り

Sergio Manetti(オーナー)、

Klaus Reimitz(娘婿、後のオーナーMartinoの義兄弟、パートナー兼アシスタントエノロゴ、経営担当)、

Bruno Bini(地層アドバイザー、畑担当。エティケッタにはカンティニエーレと記載があるが、どちらかと言えば畑中心の責任者)、

Giulio Gambelli(エノロゴ・コンサル)、

Alberto Manfredi(エティケッタ画家)

※Martino Manetti(息子。後のオーナー)。Anna、Maria(双子の娘)

 

私としてはSergio ManettiとGiulio Gambelliばかりが取り上げられる現状が歯がゆく、5人と彼の子供達全員を書き出しました。

Klausの存在が全く書かれていない、Bruno Biniが只の『農夫』とされ、名前すら書かれていないWEBも拝見しました。

TreBicchieriを獲得した1988当時は、

Sergioの暴走をKlausがうまく調整&具体化、

Brunoは農地開墾と品種との相性を探る、

Gambelliはコンサルとして一歩下がってSergioとKlausに助言する、

Martinoは早くから父の後を継ぐと決意しているというイメージです。

 

勢いで造っていたSergio時代と息子のMartinoでは、ワインのタイプが違って当然です。Sergio時代はとにかく濃い面子。Sergio、Klaus、Bruno、Gambelli(私はエノロゴとコンサルは何故か姓で呼びます)の侃々諤々、時々画家のAlberto Manfrediまで顔を出していたと考えると、愉快ではありませんか?

 

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