書物に翻弄される者たち
問題はこの本です。
本編のタイトル通り、現在はサムソンの手にある”皮表紙の本”がテーマです。
魔術書と呼ばれるまま、そこには様々な魔法の呪文が記されています。
ポイントは解読ができること。どの部分が”術として使える単語なのか”を理解すること。
それらを把握し、さらに”魔力”をもって生まれてきた者ではないと魔法は決して使えないということ。
サムソンが持つことになったのは他でもない。
解読不可能。魔力なしであるから。
かつてサナが使おうとした破滅の魔法”TU FUI, EGO ERIS. ”も、ミリアムの唱えた”転移の術”もここに記されています。
でも。
本当にこの書物を必要としているのは誰なのか。
いずれにせよ、欲のある人間が利用する可能性は高い。
守る必要もある。もしかすると、誰も危険な魔法を使わないように、書物を灰燼に帰すという考えもあるのです。
ミリアムは今、ページを捲っています。
穏やかな日々は当分おあずけだと感じながら。
まさか争奪戦が始まるなんて。
サナくらいでしょう、知っているのは。
彼女を捜さなくては。
捜すのはカーラだろう、と? それは彼女はサナと魂を共有しているから。
そしてサナはサムソンとの戦闘で肉体を失い、その後は行方もわからない。
とりあえずはカーラを捕らえて、分かれた魂を強引にでも呼び寄せれば・・・・・。
彼女は魔法使いなのだから。
1,500年も昔から、人は一向に変わらないですね、アダム。

