鶯色と桜色、白色が混じる霞み。
そしてやや温かめの風の色と輪唱する雲雀の声。
枝垂れ桜の流れるような薄紅のシルエット。
はらはらとひらひらと宙を舞う桃色の雫のような…
数珠のようなきらめき。
標高406メートルの姫髪山、別名大文字山の麓。
山寺の境内を囲む花々も蕾から
少しづつ微笑み返しをしている。
桜を仰ぐ時、カジュアルではなく。
着物をまとう方が自然に感じるのは、
重ねた年月のせいだけではないだろう。
日本人であれば、
撫子の意味を知る人であればなお一層。
漆黒の訪問着は、長安寺の桜に抱かれてもの思う。
私は大和撫子なのだと。
PS.
普段はあまり意識することのない、女性の和装、着物姿。成人式、入卒園式、入学、卒業式、それに慶弔に関わる儀式には、違和感なく、その風景に見合う井出達は、考えて非日常的な時間空間であることに気づく。行楽やショッピング、デート、食事、パーティという日常的なレベルでは、妙な違和感と同時に、その人のイメージが普段とはまったく異なって視えてしまう。ロングのストレートの女性が、着物を着るために髪を結いあげてウナジを見せることによって、普段とは異なるオーラを放つ感を否めない。洋服では、ふくよかなボディラインも和服によって着ぶくれというカムフラージュによって緩和される…それがより色香を増し、古風で上品な麗人に変貌することが可能にしている、そんなイメージを持つのにやぶさかではない。上記は、きもの処T様が発行されている季刊誌で昨年の春号のストーリーコピーの一遍として書いたものだ。着物は春と秋に旬を持つ。いつか出会った着物愛好家の話を思い出した。花の色が春に色づき、さまざまに移り変わっていくように、着物もそれに呼応して色合いを変えていく。それはハードとしての着物ではなく、それを着る人の心象風景が1つのグラデーションを持って移り変わっていく、という意味で。ちょうど今日、今年度2015年春号KIMONO@花筵が発刊、納品となった。昨年とは違う春の着物についての心象を書いた。夫人のモデルはなだらかな芝桜の絨毯の中で華やいでいた。
●ちょうど6年前の晩秋から初冬にかけ、書いていながらアップし忘れていた散文が数十本、古い控えフォルダから先ほど発見。時節に沿って、その時折の心象を成り行きに任せて綴ったショートストーリーのよう(こんなの書いていた事も先ほどまで忘れていた)。デフォルメを一切していないので、お見苦しくご不明な点があろうかと存じますが、どうかご海容ください。 ではまた後日、別の散文をアップします。

そしてやや温かめの風の色と輪唱する雲雀の声。
枝垂れ桜の流れるような薄紅のシルエット。
はらはらとひらひらと宙を舞う桃色の雫のような…
数珠のようなきらめき。
標高406メートルの姫髪山、別名大文字山の麓。
山寺の境内を囲む花々も蕾から
少しづつ微笑み返しをしている。
桜を仰ぐ時、カジュアルではなく。
着物をまとう方が自然に感じるのは、
重ねた年月のせいだけではないだろう。
日本人であれば、
撫子の意味を知る人であればなお一層。
漆黒の訪問着は、長安寺の桜に抱かれてもの思う。
私は大和撫子なのだと。
PS.
普段はあまり意識することのない、女性の和装、着物姿。成人式、入卒園式、入学、卒業式、それに慶弔に関わる儀式には、違和感なく、その風景に見合う井出達は、考えて非日常的な時間空間であることに気づく。行楽やショッピング、デート、食事、パーティという日常的なレベルでは、妙な違和感と同時に、その人のイメージが普段とはまったく異なって視えてしまう。ロングのストレートの女性が、着物を着るために髪を結いあげてウナジを見せることによって、普段とは異なるオーラを放つ感を否めない。洋服では、ふくよかなボディラインも和服によって着ぶくれというカムフラージュによって緩和される…それがより色香を増し、古風で上品な麗人に変貌することが可能にしている、そんなイメージを持つのにやぶさかではない。上記は、きもの処T様が発行されている季刊誌で昨年の春号のストーリーコピーの一遍として書いたものだ。着物は春と秋に旬を持つ。いつか出会った着物愛好家の話を思い出した。花の色が春に色づき、さまざまに移り変わっていくように、着物もそれに呼応して色合いを変えていく。それはハードとしての着物ではなく、それを着る人の心象風景が1つのグラデーションを持って移り変わっていく、という意味で。ちょうど今日、今年度2015年春号KIMONO@花筵が発刊、納品となった。昨年とは違う春の着物についての心象を書いた。夫人のモデルはなだらかな芝桜の絨毯の中で華やいでいた。
●ちょうど6年前の晩秋から初冬にかけ、書いていながらアップし忘れていた散文が数十本、古い控えフォルダから先ほど発見。時節に沿って、その時折の心象を成り行きに任せて綴ったショートストーリーのよう(こんなの書いていた事も先ほどまで忘れていた)。デフォルメを一切していないので、お見苦しくご不明な点があろうかと存じますが、どうかご海容ください。 ではまた後日、別の散文をアップします。
