海辺遊びに来ていたよその子供が、ヤドカリを捕まえて私の家族に「あげる」といってくれたというので、小瓶に入れて家に連れてきた。ながめていると仕草がめっぽう愛らしい。
ちょっとだけ飼ってみようかと思った。
海の水はこんなもんだったかなと、しょっぱい食塩水を小瓶に注いで一日放っておいた。
しかし、二人とも昇天してしまった。
どうもに心のこりのものがあって、通販で入手して飼育しようと思い立ち、手頃なやどかりを注文した。昇天したやどかりが海水暮らしなので、海水性を注文したら何と翌日には届いた。なんとも速い。ヤドカリ、飼育・・・、～～、で調べると、陸生は長寿命で海水はほぼ不要、しかも陸性。一方、海水性はそういうわけにはどうもいけない。
そんなこんなで、決断力のない気持ちは、陸生ヤドカリを追加注文し、さらには水槽も2種類注文してしまった。
そうして、地震対策はどうするのか・・・という足下をすくわれるような課題に直面してしまった。
そう・・・やはり、わたしはあの二人のヤドカリの面影にこころを翻弄されてしまったに違いない。
それならそれに流されようか。海のやどかりも、陸のやどかりも、両種とともに平和に生活をしてみよう。