映画を観る前
エドガーライト監督の作品は前に何作か観たことがあって、
「ショーンオブザデッド」「ホットファズ」は今でも暇があると見返してしまうぐらい面白い。
どこか気の抜けた感じのあるサイモンペッグとの相性は抜群だ。
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その監督がこの「ベイビードライバー」を制作していると知り、どうしても今年観たい映画のリストに入っていた。前評判は抜群で、雑誌映画秘宝や町山さんも激賞しており、裏付けとしては抜群だった。
公開前まで予告編を見ないようにしたり、出来るだけ情報を入れなかった。出ているキャストとして知っていたのはケビンスペイシー、ジョンハム、ジェイミーフォックスぐらい。ジョンハムはNetflixの「アンブレイカブルキミーシュミット」のファーストシーズンの教祖役がはまり役でとても気に入っていた。
以下鑑賞後の感想
・音楽のチョイスが素晴らしい。最初の逃走シーンでかかるジョンスペーンサーブルースエクスプロージョンの"Bellbottoms"はボーカルの語りの部分まで使っており、終盤のフリーランニングシーンでかかるフォーカスの"Hocus Pocus"はしびれる。生まれて初めてサントラを買ってしまうぐらい素晴らしかった。
・デボラ役のリリージェームズが可愛い。映画の後半に入るにつれ髪をおろした姿になってしまうが、髪をあげた姿の方が素敵だった。共感してもらえる人がいれば友達になりたい。
・ジェイミーフォックスが演じるバッツは流れを強引に脱線させるという意味でヘイトを集めていたのだが、どうしても中盤には食傷気味になってしまった。郵便局襲撃の場面でベイビーの目の前に駐車していたトラックのパイプに焦点が当たった時点でフラグは立っていたが、その通り退場してくれて嬉しい。
・ベイビーは親しい人物(同居していた里親の老人やデボラ)以外には映画やテレビの引用でしゃべるみたいな設定を後から知ったので、劇中で分かったのはモンスターズインクのマイクとサリーの会話ぐらいだったので悔しい。
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・ギャング役のジョンバーサルが序盤しか出ていなかった!サングラス姿が最高にクールだったのに、もったいない。ジェイミーフォックスより彼がヴィランのほうがよかったんじゃないか。指で前に行くのを指示してバックで急発進させられるシーンが愛しい。
・序盤の赤いスバルのカーチェイスシーンが最高だっただけに、最後のジョンハムとの戦いもカーチェイスであった欲しかったなあ。いや立体駐車場でのクイーンの"Brighten Rock"が流れるシーンもよかったんだよ。でもどうしてもあの赤い車が恋しくなった。だから終盤ボスのところにカセットテープを取り戻しにいくのにヒップホッパーから赤い車を強奪したときは夢見たよね。
・アメリカのピザって車でデリバリーなのか。ベイビーならプロの配達人としてもバリバリ稼げそうだよね。
・ラストシーンは別にそこまで描かなくてもって感じだ。むしろ橋の上で待つ警察に投降するシーンで終わったほうが、観客の想像力を削がなくてよかった気もする。まあ清涼感が残りのはこっちのほうだけど。