現役時代の仕事仲間と定例会、南天玉(ナンテンユー)、銀座一丁目 | ワインは素敵な恋の道しるべ

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白ワインは天使の如く貴方の心を解き放ち、赤ワインの真紅のグラスの底には悪魔が潜む。そして貴方は天使の如く大胆に、悪魔の如く繊細に、新たな恋の道を歩み始める。

昨年10月のこと、現役時代の仕事仲間との会食場所に向かう。

 

降り立ったのは、銀座。

「松屋銀座」の地下道に進む。

 

地下道はディオール一色。

 

銀座通りに出ると、一丁目方面へ。

シャネル、カルティエ、ルイ・ヴィトン、ブルガリ、ティファニーと並ぶこの一帯には多くの人出。

日本語はほとんで聞こえない。

 

集合場所は、中華料理の『南天玉(ナンテンユー)』。

 

でも、ここで問題発生。

予約時間になってもお店は真っ暗で、声をかけても店内からは応答がない。

メンバー9人が揃っているが、路上で待つことに。

 

幹事が店に電話をかけ、10分ほど待ってやっと明かりが灯り入店。

 

私たちのテーブルは、一番奥の個室。

今夜は、半年に一回のペースで集まっている、現役時代の仕事仲間の定例会。

私から見ると、先輩が3人、後輩が5人。

先輩二人が体調を崩されて欠席の為、私が真ん中よりも上の年齢となってしまった。

 

個室と言っても、お隣の部屋との間は格子戸。

一人が格子に指を入れ、「ガラスが入っていない」。

もう一人が、「それじゃあ話が筒抜けじゃないか」。

他の一人が、「もうみんな引退しているんだから秘密の話もないけどね」。

 

前菜が届く。

誰かが、「さっきまで真っ暗だったのに前菜がこんなに早く出されるとは、作り置きなんだね」。

他の誰かが、「でも流石に揚げ物は揚げたてでしょ」。

私が揚げ物に手をかざし、「冷たい」。

 

筍の煮物、煮凝り、干し豆腐、手羽中唐辛子パウダー和え。

この手羽中はここの名物料理。

冷えていてもピリ辛で美味い。

飲み物はビール。

乾杯もしたが、撮影チャンスを逃した。

 

ふかひれスープ。

色がとても黒く、驚くほどのヴォリューム。

これは流石に熱々。

 

ふふかひれがたっぷり入っていて美味い。

量が多く、この椀で三杯食べてしまった。

 

鮑、季節野菜添え。

 

これは鮑なのかトコブシなのか議論。

大学時代、釣友会キャプテンの私はトコブシやサザエを釣り餌にして磯釣りをしていたので、見解を示す。

「殻に開いた穴の数を見ると、鮑の稚貝だと思います」。

鮑に比べ、トコブシは殻に開いた穴の数が多いのだ。

 

梅子鶏、揚げ若鶏のマレーシア風梅ソース。

 

甘酸っぱいソースがサクッと揚った鶏に良く合って美味い。

 

瓶ビールを10数本飲んだあとは、紹興酒。

紹興酒もどんどん飲み進み、10本ほど飲んだような。

皆さん良いお歳になっているが、お酒は相変わらず強い。

 

茄子の山椒パウダー。

これも人気のメニュー。

 

山椒だけでなく唐辛子もたっぷり入っていてピリ辛で美味い。

 

〆の料理が届く。

四川麻婆豆腐。

 

卵炒飯。

 

話しが弾んで〆の料理に手が出ない。

この写真を見ると、量の多さがわかる。

 

卓上には紹興酒やビールのボトルが並ぶ。

 

卵炒飯、麻婆豆腐かけ。

これは最高の〆だ。

これで、お腹はもう満杯。

 

デザートは、南天玉の天使の杏仁豆腐。

何が天使なのかは不明。

楽しい時間もお開きとなる。

 

現役時代は敏腕ビジネスマンだったメンバーも、だんだん好々爺になってきた。

さて、私はどこにいるでしょう。

 

持ち回りの幹事は次は私。

さて、何処のお店にしようかと考えながら帰途に就く。

現役時代の仲間たちと過ごす、銀座の楽しい夜でした。