早速、白ワインで乾杯。
女将が私のために取り寄せてくれた白ワインは、ローヌ地方のコート・デュ・リュベロンでセリエ・デ・マレノンが造る、グラン・マレノン、2006年。
セリエ・デ・マレノンは、リュベロンのワインの85%を販売する最大規模のぶどう生産組合。
とてもリッチで力強いワインである。
セパージュは複雑で、グルナッシュ・ブラン57%、ヴェルメンティーノ26%、ルーサンヌ11%、マルサンヌ3%、クレレット3%。
季節感溢れるこの前菜が好きだ。
これが美味いのだ。
友人もワイン好きで、しかもお酒に強いのだ。
二本目は、ボルドー、メドックのクリュ・ブルジョワ、シャト-・オーカントループ、1995年。
シャト-・オーカントループは、サン・テステフの北に位置するシャトーで、優良な生産者として知られる。
その1995年を用意してくれるとは、嬉しい驚き。
セパージュは、メルロー75%、カベルネ・ソーヴィニヨン20%、カベルネ・フラン5%。
『まき田』の手羽先は、他所では食べることができない美味しさ。
彼女がこれをお代わりしたことを思い出す。
初めて食べた時、あまりに美味いので、「このきゅうりは特別ですか」とご主人に尋ねたところ、「特別なのは味噌で、きゅうりは普通です」と言われてしまった。
ここのちゃんこは私の大好物。
飲み過ぎとは思うが、三本目を出してもらうことにする。
ボルドー、サンジュリアンの、レ・フィエフ・ド・ラグランジュ、2000年。
これまた素敵なヴィンテージ。
レ・フィエフ・ド・ラグランジュは、サンジュリアンのグラン・クリュ、シャトー・ラグランジュのセカンド。
カベルネの強さを体現した、素晴らしい赤である。
セパージュは、カベルネ・ソーヴィニヨン66%、メルロー27%、プティ・ヴェルド7%。
今夜も、女将が揃えてくれた三本のワインに感謝。
グラスの背景に見えているのは、ご主人の親友、九重親方から贈られた、綱の模型。
雲竜型と不知火型の二つが並んでいる。
ワインとのミスマッチが面白い。
結局、これを三杯も食べてしまった。
これも二杯を頬張る。
結局、デザートは省略。
美味いちゃんこと素敵なワインを堪能した、楽しい元赤坂の夜でした。