サハラ砂漠。
ここに来たくて、モロッコを選んだ。
社会の教科書で、言葉だけは勉強した「サハラ砂漠」。
言葉だけ勉強していたあの頃は、
「えーと、サハラ砂漠は・・・ん?何大陸にあるっけ?ユーラシア?あれ?ゴビ砂漠??もーわかんないっ!」
ってなっていたけど、今、自分のお金と足を使ってこの場を踏んでいる今、
アフリカ大陸の、モロッコの、すべてを感じて、ここにいる。
何もなくて、聞こえるのは、サクッサクッとラクダが歩く砂の音と、
流れていく風の音だけ。
比べる対象もなくて、砂丘の大きさもわからない。
比べる対象もなくて、砂漠の広さもわからない。
太陽が沈むと、気温が一気に低くなる。
今夜は、サハラ砂漠の真ん中で1泊。
砂だらけのテントの中で、大きなタジン鍋をつっつく。
ベルベル人が、伝統的な太鼓をたたく。
一緒にいる旅人たちが、お互いつたない言葉で今までの旅の行程を分かち合う。
生まれた場所も、やってきた場所も、次に行く場所も違うわたしたち。
でも、ここ、サハラ砂漠で同じ時間を共有してる。
これが、「出逢い」。
外に出ると、無数の星が輝いていた。
いつもは、街の賑やかさで、電灯の明るさで、脚光を浴びることが少ない小さな星も、
ここぞとばかりに輝いていた。
風の音。
星の瞬き。
今、ここにない太陽も、どこかで誰かを輝かせていること。
いつもそこにあるのに、感じにくくなっているものたちの、
「自然」の、
当たり前のものの大切さに気付かされる。
何もないから、
何でもあった。
夜中2時にテントを抜け出して、サハラ砂漠の真ん中で、
砂の上に寝転んで感じたことを、忘れない。
続く。





