「浅はかでした」という言い訳をする人間は、そもそもそれが浅はかな事だと分かっててしているのか? それとも、後からそれが浅はかだったと気付いたから言っているのか??

 

後からでも自分で「浅はかだ」と気付けるような行動だったとしたら、なぜそれをしている時に「はっ!」と思う時が無いのか?? それとも「浅はかでした」と、後から言い訳をしている時も、それが浅はかな言動だという事を、あまりよく分かっていないのか??

 

一瞬の判断ミスを「浅はかだった」と思うのは、人はそれぞれ間違う事はあると思うが、今回、愛人は「浅はかな言動でした」と自分で言える事を、なぜ長きに渡ってできたのか?? 私には理解できない思考回路なのだが…

 

「浅はかな言動でした。本当に申し訳ございませんでした」

 

「なんでもしますから許してください」

 

何度それを連呼しただろう??

 

何度目かの時に、ふと考えが固まり、言ってみた。

 

「なんでもしますと言うなら、先程申し上げた通り、こちらの要求する慰謝料を支払っていただけますか?」

 

「いえ… それは…」

 

「ごめんなさい、でも本当になんでもします」

 

「なんでもしますって言ってるのに、それは無理なの?」

 

「いや… すみません…」

 

「じゃ〜 体で払ってもらうしかないね」

 

「え… え… え…」

 

(若干、怯える様子の愛人)

 

うんうん、世の中の怖さを知った方がいい…

しばらく怯える様子に引かないふりをしとこう…

 

何分かの間、また彼女は号泣&嗚咽をしながらお決まりのセリフを言い続けている… 

(その言葉、聞き飽きたよ〜)

 

「本当に申し訳ありませんでじた〜 ヒック 何でもします〜 ヒック 何でもしますから〜 ヒック」

 

「何でもしますから許ぢでぐだざい〜 ヒック」

 

「は?何でもしますって言ってるくせにお金は払えない?」

 

「すみません… ヒック」

 

「じゃ〜 今から家に来て、その慰謝料分、うちのベビーシッター兼、家政婦として働いてくれない?」

 

「すみません… ヒック」

 

「あのさ〜」

 

「はい」

 

「あなた、浅はかな言動でした、申し訳ありませんでしたって言ってるよね?」

 

「はい…」

 

「お金も支払えない?」

 

「はい……」

 

「体でも払えない?」

 

「はい………」

 

「何にもできないくせに、何でもしますって言う…」

 

「そういうのを、あ・さ・は・か な言動って言うんでしょ?」

 

「できもしないくせに、なんで何でもしますなんて言うの?」

 

「責任も取れないくせに、何で軽々しくそういう事を言うの?」

 

「す〜〜〜〜み〜〜〜〜ま〜〜〜〜せ〜〜〜〜ん〜〜〜〜 うえ〜〜〜〜〜〜〜〜ん(号泣)」

 

「んで、どうしたいの?」

 

「私は、もともと彼とは離婚を考えてたから、だからあなたが今後彼と連絡をとり続けようが、彼と一緒になろうが私には関係なから好きにしていいんだけど… 」

 

「でも子供の事もあるから、私たちが離婚したとしても、子供の件に関してはその後も彼とは連絡を取らなければいけなくなると思う。それは理解してね」

 

「え?どういう事ですか?」

 

「正直、あなたの事を知る前から離婚という事を考えなかったわけじゃないの」

 

「え?なんでですか?」

 

「あなたが今後彼とやって行きたいと思っているなら、言わないでおくわ」

 

「いえ、いいです」

 

「一緒になる気も、今後連絡を取る気もありません。でもなんでですか?」

 

「そうだね〜 簡単に言えば、性格が好きじゃないから?」

 

「その中でも、私の中で致命的って思う部分がいくつかあるからって事かな」

 

「そうだったんですか…」

 

「〇〇さんが私に言ってた奥さんという人物と、私が直接話してみた印象とが違いすぎてて… なんて事をしてしまったんだろうって思います…」

 

「ま… 今後の事は、あなたたちで決めるといいよ… 私は私の為に離婚をしたいと思ってるってだけだから…」

 

「とりあえず、電話切った方がいいと思うけど?」

 

「いや… でも…」

 

「はい…」

 

「でも… 私から切るのは失礼だと思うので、そちらから切って頂けますか?」

 

「ちゃんと分かってるじゃない? どうするのが正解かって事を… 」

 

「今度から、ちゃんと考えてから言動を起こさないと、自分自身が損するよ?」

 

「はい、ありがとうござます」

 

「最後に、最後にもう一度だけ、心から言わせてください」

 

「本当に、人として最低なことをしました。その上で奥様に嫌な思いをさせ、お子さんにも、大事なパパと言う存在を奪うような行為をした事、それが私自身の私利私欲の為に行った事、本当に申し訳ありませんでした。 二度と○○さんには連絡をしません。お約束します!」

 

「うちの旦那だけじゃないよ… 」

 

「分かってるよね?」

 

「他の人も含めて、もう二度とこういう事はしちゃいけないよね?」

 

「あなた… 自分の彼氏を、旅行中に放ったらかしにしてこんなに長く話して…」 

 

「それに… そんなに泣いて戻ったら、不審に思われるって事は分かってるよね??」

 

「顔を洗って、気持ちを落ち着かせてから戻りなよ?」

 

「早く電話を切った方がいいわよ」

 

「はい…」

 

「それと… あなた今のその彼氏と近々結婚の予定があるんだっけ?」

 

「はい…」

 

「そのまま自分だけ幸せになれると思わない方がいいわよ!」

 

「自分がそんな事して彼氏の事かまけている間、彼氏が気付いてないと思う? 自分の大事なものは、ちゃんと大事にしないと… 失ってから後悔しても遅いんだよ?」

 

「はい…」

 

「じゃ〜 切るから…」

 

「本当に、ごめんなさい。」

 

「それでは、お元気で!」

 

電話を切り、次は旦那をシバく番か…

 

あれ… あれ…

 

お腹痛い…

 

あ… 意識が遠のくぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  (バタン)