健康で文化的な最低限度の生活 | キ〇ガイの記録

キ〇ガイの記録

精神異常者のたわごと

 

 

 

 

善良な顔をした、悪意の無い人達のグロテスクな面が容赦無く描かれていて、読んでてかなりしんどかったです。

 

特に、生活保護受給者の一人が自殺した事について、主人公と同僚が「一人減って良かった」とほのぼの会話してるシーンは恐ろしかった。

 

でも、それだけ生活保護について問題視されるべき点がしっかり描かれていて、しかも漫画という読み易い媒体だからより多くの人に読んでもらえるという期待が持てそう。

 

一巻だけ読んだのですが、生活保護受給者叩き、がテーマの中心のように感じました。

生活保護受給者を疎んじる、ごく普通の人達、生活保護受給者である事を恥じる人・・・

 

税金をできる限り使わないようにしたい、という事ではないと思います。

だって上記のような人に限って、AKBの総選挙や、議員のクラブ通いに国費が使われても「それくらいしたって良いじゃない」って言うもの。

 

生産能力の無い者への憎悪、要は拝金主義及び権威主義の蔓延が根本原因ではないか?と。

 

ディケンズがクリスマスキャロルを描いた時代、イギリスでは生産能力が無い事、社会的弱者=罪人

という価値観だったらしい。現在のイギリスがどうかは知らないけれど、日本は今そんな状況になっているんじゃないかと思う。

 

健康で文化的な最低限度の生活をおくる権利がある。

 

9条だけでなく、これにももっと注目すべきじゃないでしょうか。今、この権利を侵されてる人、少なくないと思いますよ。

 

「義務をはたさない奴が、権利を主張するな!」と言う人が多い。

 

いや、権利っていうのは義務と引き換えに与えられるもんではないから!!

与えられて当然の事だから!

 

この、権利が義務をはたす事によって得られるという思い込み、拝金主義に繋がっていると思う。