入学式のお花の生けこみ用にひまわりを購入
式典装花には定番があるが
卒業式と入学式で、できればお花の内容を変えたい。
そう思って毎年取り組んできたのだが
予算の中で、日持ちするもの、舞台映えのするものなどを考える
その中にはもちろん自分の選ぶ色やこだわりもある。
これを使いたいけど週末生けこみで月曜日の式典となると
お花と水の関係が出てくる。
土日に学校は空いてない、保水はできないと考えた方がよい
そうなると、お花の種類は限られてくる。
式典には定番の
強くても花びらが繊細なユリなどもある。
いつも使っているユリだけど
何かのはずみで肝心の花びらが一枚ぺらっってとれるという
あり得ない状況が襲うときもある。
輸送にはめっちゃ気を遣う。
花びらに負担がかかると筋が入って茶色くなるから…。
しっかりとふんわりと包んでバケツに入れる。
その中で頭を悩ますのが水揚げ
入学式は元気のいい花がいいと思うので
ひまわりを使うことが過去に何度かあったが
自分の何がよくなかったか、花びらがくるんとなって
見栄えがしなくなるという現象があり
こわくて手が出なくなっていた。
水揚げの仕方に間違いはないはずで
何を調べても大きな違いはない
花びらがくるんとなって縮んだようになった時の恐怖は伝えようがない。
必死で再生を試みるが願いが届かなかった時のことを思うと
こわい、
何が間違いなのかそれがわからないこともすごく気になる
今回も使わない方針でいたが
この元気な色、姿かたちを見ると迷う
花卸店のお兄さんに
水揚げのことを確認する。
いたって普通ですよと…。
でもいったん水キレすると再生は困難だと…。
やっぱりね。
さあどうする?
心が動く、迷う、
でも…使いたいなぁ
一年生に元気なイメージのお花
賭けやなと思いながら
エイッ!と購入に踏み切った。
最悪の場合、別のものを買いに走ろう
(もはや利益のことはどこえやら?
こんなことしてるからいつまでたっても
こんな感じなんやけど…
それでもいい、納得できない仕事はしたくないし…なんて偉そうに)
家に帰り
真っ先にひまわりに取り組む
湯揚げの方法を試みて水揚げしてみる。
丈が長いので気になる。
新聞に包んで様子を見るが
若干どうかな?という感じ
大丈夫か?ひまわりちゃん
大丈夫か?自分
何度も新聞の内側を覗く
もちろんそのほかの子たちも水揚げ後、確認は怠らない
ガーベラもバラもアルストロメリアもカーネーションもスターチスも
この子たちは強いけれど、やっぱり扱いは慎重になる。
アレンジのアウトラインを作るキンギョソウの先端がぐにゃっと曲がらないかだけは
しっかり確認する。
本日朝
この子の様子を見て
ほっとする。
声をかけずにはいられなくなる
「お~よく上がってる
よく頑張ったな、ありがとう」と
嬉しくて仕方ない
あほちゃうかと思われるかもしれないけれど
そのくらい神経使ってるわけで…。
これが成功するかどうかで
私がまた別の花を買いに走らないといけないことになる。
アレンジが変わる。
それも一大事だが
その失敗で日の目を見ずにこの子たちを台無しにしてしまうことも
嫌で仕方ない
よかった、ひとまずよかった。
今度は明日の輸送
約30分の車の道のりと
運搬時に花を傷めないように
そして自分が組み合わせた花で
ちゃんと
式典装花を作れるまで
この緊張は終わらない。
大層なこと言ってるわと
きっとプロのお花屋さんには笑われてしまうかもですが
何年やっても
このどんくさい私はドキドキハラハラしながら
この仕事をしています。
さあ明日の夕方に全力を出し切って帰ってこれることを祈る思いで
大きな花器にオアシスのセットをしようと思います。
あっ、そうそう夕飯も作らんとね…