皆様はどこでお買い物をしますか?

大きなスーパーやモールの中に新鮮なお野菜がたくさん売っているし、便利なところに建っているのでお買い求めやすいかと思います。

ですが中国で育った私は少しそれに違和感を感じていました。私がいつも買い物をするのは朝市と言う、農家さん達が朝早くから集まる広場です。お野菜は露天で、ビニールで天井が張ってある所。お肉とお魚は室内に、毎朝四時ごろから仕入れなどで賑わうところです。

面と向かって生産者からとれたてを買うので、値切ったりする人もちらほら、そして畑の様子や食べ方、選び方まで教えてもらったりします。これくらい欲しい、と伝えたところで、これはおいしいからもっと食べてみな、と言った重量を無視してガンガン袋に詰めてくれたりします。

行きつけのブースなどもあって、今日はこれが食べごろだよー、とおばちゃんと会話を交わしながら今晩のおかずを考えるそんな距離感が好きで、直売では自分が売る側になって新鮮でしたし、お客様とお話するのが楽しかったです。安い、新鮮だとほめてくれると、自分が採ったものでもそうでなくてもとても嬉しくなります。

 

スーパーでは契約した農家さんの名前や顔写真が載っていますが、話したこともないので親近感もわかないし、ただのブランド名と化してうずもれてしまいそうで、農家さんの気遣いやアピールが無駄になってしまうのがもったいなくてなりません。

きれいに洗った大根に添えられた農家さんの名前と朝市の泥のついたジャガイモなら私は後者が好きです。

日本にももっと皆様がアクセスしやすい直売所がたくさんできたらと思っています。形の悪いなす、大きすぎるズッキーニ、列の整ってないとうきび。直売所の醍醐味でもあり、農家さんが心込めて作った証でもある野菜たちを、撥ね品やワケアリ品ではなく、皆様にかわいい野菜として手に取って頂けたらいいな。