詩10❗️小さく丸まった空っ風が待ち伏せする垣根の曲がり角乾いた静寂の道しるべ虫食い落ち葉の冬支度独りぼっちのあまのじゃくダイダラボッチの屈託銀杏が散らばるひんやりした小径に伸びる家路を急ぐ影そんなものたちを弄ぶ夕暮れ遠くに連なる稜線は、行き場を失った郷愁をまほろばへと誘導すると、君の声を受け止めようと小雪を身に纏いながら、ただじっと夜の憂いに染まりゆく