店舗のアイスケース内に入り、
その模様を写真に撮ってツィッターにアップ。
このニュース、見られた方も多いことでしょう。
ネット上でちょっとした騒ぎになりましたよね。
「モラルハザードだなぁ」……と、
ネットが炎上するさまを見ていたのですが、
その直後、親会社がその店員を抱えるお店に対し、
即フランチャイズ契約を切る判断を下したとの一報が。
聞けば、親会社がフランチャイズ契約を解除する際、
すぐさまというのはほぼ不可能で(契約上)、
それでも解除する場合はそれなりの違約金が発生するそう。
それでも、当親会社の代表は「即刻解除しろ」と言い放ったとか。
いや素晴らしい。
イマドキ、この英断を下せるリーダー、そうそういません。
自分も企業人なんで感じ入ることですが、
世のモラルハザードっぷりはハンパねぇです。
特に組織だとロコツに見えますね。
端的に言えば、クオリティ軽視。
たとえば、メーカー。
手がけているものが、明らかにチープだとします。
もちろんクオリティに対する審美眼というのは
人それぞれですが、誰がどう見てもアベレージにすら達していない。
でも、とりあえず売れる。
だからOK。
人に対しても、そう。
“ニハチの論理”なんて言葉があります。
組織のなかで、効率的に動いているのは全体の2割程度。
残りの8割は、組織を形成するために必要ってだけ。
8割を非難するのではありません。
それだけの人間で形成された組織のなかには、
きちんと働く人間の影でズボラなことをするヤツがいるものです。
ここ最近(だけではありませんが)、僕自身も
そうした人間に足を引っ張られたり、迷惑をかけられたり
することが多々ありました。
それを野放しにしたら、どうなるか。
マジメに働いている人間がバカみたいな気分になり、
仕事に対する意欲を失い、退社していく……。
よくあるハナシですね。
で、その企業はどんどん体力を失っていき、
魅力あるものを作るどころか、自分さえも支えられなくなります。
誰がシメるのか、って、上の人間に決まっています。
その上長が見過ごしたり、「まぁまぁ」って流したら
どうなるか……。
答)
社内の空気がゆるくなります。
会社の空気を作っているのは、
トップの人間であり、上層部です。
会社の雰囲気が弛緩しているとき、
僕は決まって「上司が仕事をしていない」と言います。
だって、そうした空気を引き締めるために
上下関係に基づいた組織構造になっているわけですから。
引き締まっていない=上司が仕事をしていない。
当然の論理です。
「会社がなくなったら元も子もない」
ええ、そうでしょう。
でも、それも所詮言い訳でしかありません。
それをご大層に上の人間が言っちゃあオシマイです。
余計に部下の心は離れていきます。
上っ面の言葉だけ並べられても、部下だってバカじゃない。
誤解している上司が多いですが、
その上司のことをもっとも良く見ていて、
もっとも厳しく審査しているのは部下です。
上の人間なんて怖くありません。
一番怖いのは、部下であり後輩です。
それを理解していない人が多い世の中。
冒頭のコンビニ親会社のような英断は
今の世の中難しい……なんて言われますが、
僕は全然そうは思いません。
ビジネスに携わっている以上、
自分たちが生み出しているものに対する
責任を背負うのは当然のこと。
それが世間様に対して明らかに失礼な場合は、
自腹を切ってでも、仕事がやりづらくなるとしても
英断を下さねばなりません。
それが企業責任というやつです。
特に最近、自社のモラルハザードを切に感じる今日この頃。
実は数ヶ月前、この業界で知らない人はモグリと言われる有名な方が、
100年以上も続くイギリスの有名なレースで事故死しました。
以前弊社でもお仕事をお願いしていたことがあるのですが、
生前携わっていただいた際に撮影したその方の走行カットが、
なんと自社の広告バナーとして出ていたのです。
原因はカンタン、営業担当者のチェックミス。
生前に作成したバナー広告だったというのが見落としの理由ですが、
業界の人が気付けば、弊社のモラルが疑われます。
ただでさえ、その方が事故死した当時は
業界そのものがナイーブな反応を示したほど。
見落としも重大なミスですが、
さらに怖かったのが、それを指摘した際の編集担当者の反応でした。
第一発見者は、実は僕で、見た瞬間、「うっわ、超ヤバいがな!」と
慌てて記事を手がけた編集担当者にその旨を伝えたのです。
「ふぅん、で、何か問題?」
絶句ですよ、絶句。
「え?これが異常だとツユとも感じないんですか?」
って言葉、ビックリしすぎると出てもこないもんです。
なりに親しく付き合っていた過去を持つ人間がこの反応です。
業界云々というより、人として狂ってる。
特に30代に入ったあたりから、余程のことがない限り
人様のことを容赦なくさげすむことはしなくなっていましたが、
この言葉を聞いた瞬間、久々にこんな言葉がアタマに浮かびました。

故人に対する敬意を持ち合わせていない人間など、
関わり合う価値もありません。
だって、そういう人には誰も寄り付かないですから。
その人間と関わり合っていたら、同類と見られかねない。
少なくとも自分は、故人に対する敬意は持ち続けたいと
思う人間ですので。
志なき場所に、人は集まりません。
