みなさんは、香山リカ「しがみつかない生き方」、読みましたか?勝間和代を目指さない!という衝撃の帯(今は変えられている)が印象的ですが、なにはともあれベストセラーだそうですね。
恋愛だとか、自己啓発だとか、生き方そのもののフォーマットを求めて毎日を生きる現代の人々を、チクチク、しかしなるほどと思える語り口で、ある意味勝間さんよりも淡々と書いてあります。読まれていない方は一読ください。
私もここのところ、と言っても5~6年くらいの話ですが、昔は主体性と言っていた「自分のモノサシ」が欠如している人が多いように思います。冒頭の本で言う「しがみついている」人が多いなあと思うのです。もちろんこの時代、ある程度会社や組織にしがみつくことは大切だと思います。しかしながら、考え方まで「これでなくてはいけない」という一種理数系の学問のようになっているような気がするのです。「こんな考え方もあるよ」「君はそんな感じ方をしたのだね」みたいな感じの、感性の自由感がない。何か、こうでなくてはいけないと思いこんで、結局はたどり着けずに方向変換しているということが多いのではないかなあと思います。
ブレない、という言葉もよく耳にしますが、あまりにブレないと頑固に思われたりします。自分の人生ですから自分で決めていくことは大切だとは思うのですが、実際はなにかに流されたり、強く影響を受けたりしていることが多いのだと思います。
後々になって、自分の結果がどうであれ、納得感ある人生を送るためには、自分のモノサシは不可欠なものだと思います。そこにいるから安心とか、これをやっていれば大丈夫、なんてことは、世の中に一つもないと思うのです。不透明な先行き、予測のつかない不安感の中、泣いたり笑ったり、うまくいったりいかなかったり、その繰り返しが人間として大切なことだと思います。そんな中で、自分のモノサシも少しずつ変化しながら精度があがっていくのではないでしょうか。
冒頭の本の帯は「ふつうの幸せが最大の幸福」と変わっていますが、ふつうこそが十人十色のドラマではないのでしょうか?独自の「ふつう」を得るための自分の尺度、もういちど見つめ直してみたいものです。