今日は術後15ヶ月目の診察でした。
久しぶりの病院。診察を待つ人は相変わらず多くて、待合の廊下はいっぱい。

少し来ない間にシステムに変更があったみたいで、
診察を受ける時、名前ではなく、番号が表示されて中に入る方式に変わっていました。

正直、名前を連呼されるのには抵抗があったので、この方式は歓迎です。

(検査の結果が出てないとかで、番号通りに呼ばれないこともあって、
「どうして、私より後の人が先に呼ばれてるのよ」とかいうクレームもあったりするようですが)

今日の私は検査もなく(12ヶ月検診のときばっちり検査したからよいみたいで)
ただ、「変わりないですか?」「大丈夫です」と確認みたいな会話が交わされるだけの

いわば生存確認的な診察だったわけですが………、
まずは、
私「著名人が乳癌で亡くなることが多くて、ちょっと気分が滅入りました」。
先生「乳癌はそれだけ罹患する人が多いってことなんだよね」

ってな会話からスタート。
待合室の混み具合からいっても、それはそうなんだろうなと思う。
罹患する人が多いから、残念なことにそれで亡くなる方もいるのだ。悲しいけれど。

私「時折、ぴりりと胸が痛くなったりすると、再発と言う言葉が頭をよぎっちゃって」

先生「あまり気にしないのが一番」

とまぁ、これだけだとせっかく来たのに、もったいないので、
 

乳癌学会の診療ガイドライン2018年版 ※1 を読んで疑問に思ったことなどを先生にぶつけてきました。

伺ったのは、非浸潤癌における、放射線治療の有意性。
 被爆して癌になる可能性があってもなお、放射線治療で再発を防ぐ必要があるのかということ。


放射線治療を受けることで細胞はダメージを受ける。

そのため、汗腺は復活しない(とされている。毛根は復活するみたいだけど)し、

皮膚の拘縮や変色も起きる。
細胞が壊れることってのは、素人考えだけど、癌が発生するメカニズムと一緒ではないのか。
そこをもう一度、先生に確認したかったのです。


結論から言うと、先生曰く、「被爆リスクよりも断然、再発リスク軽減に役立つから受けるべき
   ←まぁ、そういう答えが返ってくるだろうとは思っていたんだけど(^^;;。

これは、放射能治療により、再発率が半分以下になるからというのが大きな理由。
術後放射線療法により10年での温存乳房内再発(DCISあるいは浸潤癌としての再発)は28%から13%に減少)※1

 今日の主治医の言葉では「被爆によって別に癌が発生する確率は0.02%ぐらい」ということなので、
 標準治療になっている放射線治療を受けた方がいいよねということになる。


 余談だけれど、乳癌における放射線治療には、今、標準治療として一般的におこなわれている全照射の他に、

 SAVIと呼ばれる器具を差し込み、直接照射するという方法がある。
 加速乳房部分照射法

 この方法、実は私も希望していたのだが、結局患部の大きさが許容範囲を超えていて、受けることができなかった。

 先生に訊くと、この方法だと、皮膚の表面へのダメージが殆どないらしい。
 つまり汗腺も無事で、変色も殆どない。←ああ、やっぱり受けたかったなぁ。

 

 あとは雑談ベースで………

 通常、人の身体の中では一日に4000近くの細胞ダメージ(癌予備軍というべきか)が起きている。

でも人の身体は優秀で普通はこれらのダメージが次に生まれる細胞にまで繰り返されないように、
回復もしくは削除がおこなわれている。
でも、時々、処置しきれず、ダメージが残り、それが積み重なっていくと癌となっていく。
なぜ処置しきれないのか、これが解明できれば、人類が癌になることもなくなる。
  ↑

 誰か早く解明してください、偉い方!

 

 なんだかとりとめのない話になってしまったけれど、
 主治医が強調されていたのは、
 標準治療は松竹梅で言うなら、松! けっして梅じゃない。
 標準治療は、エビデンス(信頼のおけるデータがあるということ)がはっきりしているものを採用している。
 いわば、現時点での「最良治療」だから、受けて欲しいということでした。