8月14日 いよいよ放射線科の初診の日がやってきました。
私が通っている病院では、放射線科は地下にあります。
ブレストセンターが壁も検査着もピンク色で明るいのに対して、ここは何もかもがブルーグレーカラーでどんよりしている気がしました。
その中、ちょっと救いは、永作博美ちゃん似の可愛い受付さん。
彼女は明るい笑顔で迎えてくれてほっとしました。
まず待合で問診票を書いてくださいと手渡されました。
待合のベンチには10人ぐらいいたでしょうか。グレーの検査着に着替えている人がほとんどなので、私も着替えた方がいいのかと問うと、今日は診察だけですから結構ですと言われました。
問診票にはこれまでの既往症や今回放射線治療を受けることになった理由などを記入しました。
問診票を提出して、待たされるのを覚悟していたら、意外にも5分ほどで女医さん自ら呼びに来られました。
40代半ばぐらいかなぁ、テキパキと明るくい方です(ひまわりさんとお呼びいたしましょう)
「お待たせしました~こちらでお話を」と、診察室へいざなわれました。
挨拶の後、初診では放射線治療をなぜ受けなければいけないかという話に終始しました。
放射線というだけで拒否反応を起こす人がいるので、そのための説得というか、得心してもらうためというか……ともかく、デメリットとメリットを懇切丁寧に話してくれたのです。
<放射線治療を受けるメリット>
○再発が1/3に減る←これが最大のメリット。
<デメリット・副作用>
○ 治療中:全身倦怠感、照射部の皮膚炎(発赤、ヒリヒリかゆみなど)、皮膚の乾燥、そして硬結(←これ詳しく聞いたが、今固くなっているのよりもう少し固くなるとか、嫌だなぁ)
↑ ただ、これらの症状は治療が済めば治まってくる。
○治療後: (終了してから数ヶ月あるいは数年後に起こりうる。必ず起こるわけではない)
1)皮膚の色素沈着(どうやら日焼けと同じ原理かと思われる。後からシミが出てくることがあるのと同じ)、毛細血管の拡張(皮膚表面から毛細血管がよく見える感じに。皮膚が薄くなる&ダメージを回復しようとして毛細血管が拡張するらしい)
2)乳房の変形・萎縮(かなり稀らしい)
3)放射線性肺炎(100人に1人の割合)、肺にはなるべく当てないようにするが、どうしても当たってしまうため。軽い場合は咳が出る程度でそのまま何もせずに治まるが、ひどくなればもちろん治療する。
4)心臓障害(これは左乳房が照射対象の場合に起こりうる) 心筋梗塞になる可能性が否めないという感じ。必ずなるものでもなく、症状があっても放射線によるものと確定できるわけでもないとのこと。
5)肋骨骨折:これも放射線によるのか、個々の骨密度などの状態にもよるので可能性を否定できないという程度。
6)2次癌:おそらくこれが患者が一番怖がる要因だが、確率としては、1%に満たないし、2次的に癌になる確率と、再発予防を天秤にかけたら、圧倒的に再発予防に軍配が上がる。
この中で、ひまわりさんが一番注意して欲しいと言われたのは、3番の放射性肺炎でした。
1%の確率ではありますが、何かあれば遠慮なく申し出て欲しいとのことでした。
私は放射線に対して、闇雲に畏れを抱いてはいません。
もちろん、全く怖くないなんてことはありませんが、日常生活で微量な放射線を避けて生きることなんて無理だし、飛行機に乗っても、CT撮っても、放射線は浴びるのだから……ぐらいの気持ちでいました。
なので、治療を受けることに躊躇いはありませんでした。
ただ、私の場合、非浸潤型ステージ0ということで、抗がん剤もホルモン剤も不要。さらにネットの情報では、放射線治療も受けなくていいという話もあったので、確かめてみました。
すると、高齢者の場合、そういうケースがあるとのこと。
理由としては拒否反応を示す人が多いこと、年齢的に、数年後の再発を怖れる必要がないからということのようでした。