※現時点では手術も終わり放射線治療4日目。
照射時間なんてあっという間なわけですが、それでも、毎回、ベッドに横たわって機械が動き始める度、帰りたくなる衝動と闘ってます(笑)
では、少し時間を巻き戻しまして……
6月22日(木)
いよいよ入院する日がやってきました。
9時30分、入院受付で、手続きを取ってから、婦人科病棟へ向かいます。
この病院では婦人科病棟は入り口から女性専用に別れていて、エリア内は看護師も薬剤師も女性のみで、 たまに主治医の男性が来たり、見舞客に男性がということはあるにせよ、基本女性のみの大奥(笑)みたいなところでした。
私が入ったのは差額ベッド代が一番安い四人部屋(差額不要の大部屋は5人以上の部屋で、そちらを希望していたのですが、満床でした)、窓際に応接セットがあり、ベッドが二つずつ向かい合っています。
当初廊下すぐの場所を指定されましたが、窓際の方が一人今日退院予定なので、後で変更できるとのことでした。
ベッドは電動式のパラマウントベッド、テレビと冷蔵庫も各自ついていて、カードで料金を払って使用する形式です。
11:45からオリエンテーリングがあり、病棟全体のことやシャワールーム、日中の過ごし方などについて説明を受けました。
そのとき一緒に説明を受けた人は8人ほどだったかな。(午後にも同じぐらいの人数が入院した模様)
オリエンテーリングから戻ってすぐ、窓際にチェンジしてもらえました。
病棟は8階なので、外を見るとかなりの開放感があって、正直ほっとしました。
同じく窓より向かい側のベッドの女性(仮にAさんおそらく60代はじめ)は、火曜日に手術を終えたところとのこと。胸からドレーンパックを下げていたので、乳房全摘だった模様ですが、元気に歩き回っていらして、ちょっと元気をもらいました。
しばらくして、後の二つのベッドも埋まりました。二人ともまだ二十代ぐらいの若い女性。彼女たちは乳がんではなく、子宮系のようでした。
12:30 昼食配膳。メインディッシュはホワイトシチュー。でもなんか野菜が少ないなぁ。
後は16時の診察まで何もすることがありません。
売店に行って、テレビ用のカードや飲料水を買って帰ったら、ベッドにごろんと横になり、本を読むか、テレビを観るか……初めての入院にちょっと時間を持て余し気味……
16:30頃、ようやく外来からお呼びがかかりました。
明日の手術に備えてのマッピング(切除部を特定するために、マジックで印をつける)を行うのです。
外来待合室にはもう誰もいませんでした。
すぐに呼ばれて診察室に入ると、先生が
「手術の不安ありますか? 何か聞いておきたいことは?」
と、訊いてくれました。
「お任せしま~す。先生のしたいように切ってください」
なるだけ、明るく答えると、先生も看護師さんも笑ってました。
ただ超音波で場所の特定が始まったときに、「大きさ変わってませんか?」とだけ尋ねました。
検診でガンの疑いを告げられてから3ヶ月……ずいぶん時間が経っていたので、それだけが気がかりだったのです。
「うん。大丈夫、変わってませんよ」
胸に輪ゴムで印をつけながら、先生が答えました。
「この後、マンモで確定させます。痛いけど辛抱してね」
超音波では石灰化の範囲がはっきりしないので、マンモで確定する必要があるのだそうです。
乳がんは多くの場合、センチネルリンパ節生検(リンパ節への転移がないかの検査)を行いますが、私の場合、ステージ0の非湿潤がんで転移の心配もないとのことで、今回センチネルは省かれました。
(ネット情報ですが、切除後の病理検査の結果次第で、またセンチネルする人もいるようです)
別室に移って、マンモ撮影。
やはり挟むのは痛くて……何度やっても慣れません。
画像を見ながら、胸に今度はサインペンで丸印。ここが切除部ということのようです。
「結局、脇からですか? それとも乳輪側から?」
どこにメスを入れるのか問うと、乳輪側の境を切るとのこと。
「ここからでも僕の指が届くからね」
と言われて、そのときは何のことかよくわからなかったのですが、後で調べてみると、キーホール・サージャリー(鍵穴手術)という術式を使うということだったようです。
(鍵穴手術:小さな切開部分から指先を入れ,がんを確実に切除すると共に乳腺を寄せて形を整えるという手術のこと)
明日、先生は手術を3件行うそうで、私の順番は1番めとのこと。
時間が読めるように、軽い順にオペを行うみたいだから、私のはウォーミングアップって感じなのかな。
病室へ戻ると、17時30分ぐらいになってました。
夕食の配膳は18時以降ということでしたので、先にシャワーを済ませました。
消灯時間は22時。なんだか目が冴えてしまって眠れません。
どうせ手術中は麻酔で寝るんだし、まぁいいやと鷹揚に構えることにしていたら、0時すぎには寝てしまったようでした。