『伝え方が9割』佐々木圭一を読みました。

■イントロダクション

「デートしてください」より、
「おいしいパスタの店があるんだけど行きませんか?」
の方がOKをもらいやすい。

「レポートの提出、延期してください」より、
「クオリティを上げたいので、待ってもらえますか?」

「この領収書、おとせますか?」より、
「いつもありがとう、山田さん。この領収書、おとせますか?」

の方がOKをもらいやすい。

■「イエス」に変える3つのステップ

・自分の頭の中をそのままコトバにしない
・相手の頭の中を想像する
・相手のメリットと一致するお願いをつくる

つまり、
自分の言いたいことではなく、相手が欲しい言葉を言う。
イエスと言いやすい言葉にする。

■本書を書くきっかけ

もともと伝え方がうまかったのでは?と思われるかもしれないけど、まるで逆。
父の仕事で引っ越しばかりだったので、いつも転校生。
家でひとりゲームをしながら、一方で、人にうまく話せるようになりたいという願望をもっていた。
「うまく伝えられない」ことへのトラウマがあった。

それが、大手広告会社に入社したら、コピーライターとして配属された。
お酒が飲めないのにバーテンダーになったようなもの。
蕎麦アレルギーなのに蕎麦屋になったようなもの。

そんな著者だからこそ、「伝え方は技術だ」という本書が生まれたのです。

私もしゃべるのが苦手なのに、教師になったので、似たようなものです。
強制的に人前で話すことになるので、スパルタ教育みたいなものです。
親近感を感じました。

■「イエス」に変える7つ切り口

・メリット
ファーストフード店で、
「4分お待ちください」より、
「できたてをご用意するので、4分お待ちください」

飛行機で
「後方のお客様、前のお客様が出られるまで、お席でお待ちください」より、
「後方のお客様、お時間がかかってしまうので、ごゆっくり、お支度ください」

・嫌いなこと回避
「芝生に入らないで」より、
「芝生に入ると、農薬の臭いがつきます」

・選択の自由
イエスかノーを「決断」するより、2つの選択肢の「比較」の方が答えやすい。
「デートしてください」より、
「おいしいパスタと、鉄板焼きの店、どっちがいい?」

・認められたい欲
「残業お願いできる?」より、
「君の企画書がいいんだよ、お願いできない?」

・あなた限定
「自治会のミーティングに来てください」より、
「他の人が来なくても、斎藤さんだけは来てほしいんです」

・「チームワーク化」
一人だったらしないことも、一緒だったらする。
「勉強しなさい」より、
「一緒に勉強しよう」

・感謝
「トイレを綺麗に使ってください」より、
「トイレを綺麗に使っていただき、ありがとうございます」

■「強いコトバ」をつくる5つの技術+3

・サプライズ
「好き」より、
「好き!」
「!」、「すごい、~」「実は、~」など。

・ギャップ
「考えるな、感じろ」
「事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ!」

・赤裸々
「息を切らしてさ、駆け抜けた道を」
カラダの反応をコトバにすると、体温を感じさせる。

・リピート
「会いたくて 会いたくて 震える」

・クライマックス
「これだけは覚えてほしいのですが、~」
「ここだけの話ですが、~」
聞き手の集中力が切れかけてるときにスイッチを入れ直す。

 

※以下、「伝え方が9割 2」で追加された3つ

・ナンバー

数字をコトバに入れると説得力が増す。

「たくさんわんちゃん」より「101匹わんちゃん」

「短時間クッキング」より「3分クッキング」

偶数より奇数の方がエッジがあり強い。

 

・合体

「妖怪ウォッチ」

「ゆるキャラ」

 

・頂上

「売り上げNo1」

「世界一受けたい授業」

 

「隠れていた宇宙」ブライアン・グリーン

を読みました。

 

最先端の物理学を一般人にもわかりやすく説明してくれる本。

大学生の時に「エレガントな宇宙」を読んで、当時出始めの「超ひも理論」に触れた。

あれから10年経って、「超ひも理論」はどうなっているのか、最先端の物理学はどうなっているのか、

知りたいと思って読みました。

 

▪️パッチワークキルト多宇宙

「並行宇宙」、「パラレルワールド」という考え方があるが、そんなわけないだろうと思っていた。

たしかに量子の状態は確率的にしかわからないが、それは色んな状態の宇宙が無数に存在するということではなく、

宇宙は一つであり、確率の中のたった一つの状態を選び取るのだ、と思っていた。

しかし、本書を読んで納得した。

 

宇宙が無限に広がっているなら、私達が見ている宇宙とそっくりな宇宙がたくさん存在する。

無限の宇宙には様々な宇宙が存在しているが、粒子の取りうる状態は有限なので、重複する宇宙が出てくるはずである。

同一ではなく、似ている宇宙だともっとたくさん存在する。

太陽系そっくり、地球そっくり、自分とそっくりな宇宙があって、でも髪の色が違ったり、趣味が違ったり、ほんのちょっとだけ違う宇宙。

 

▪️自然法則の統一

超ひも理論では「10次元の宇宙」という信じがたい考えが出てくるが、

4次元に生きている我々がその考えにたどり着けることがすごいと思いました。

 

4つの力(電磁力、強い核力、弱い核力、重力)を統一しようとしたが、

重力以外の3つは量子論で統一できるが、重力を当てはめるとでたらめな結果が出た。

超ひも理論がこれを解決する。

 

物体が非常に重い時は重力が影響し、非常に小さい時は量子力学が影響を及ぼすので、

相対性理論と量子力学の統一理論が必要なのは、小さくてなおかつ重いブラックホールやビッグバンを考える時だけである。

 

ひも理論の方程式には数学的な欠陥があったが、

空間が9次元と時間の1次元の時空が10次元ある宇宙であれば、問題がなくなることがわかった。

方程式を解くとたどり着く結果が10次元宇宙なのだ。

 

信じられないかもしれないが、粒子を細かく見ていくと、次元が小さく丸まっていて、見つかりにくいのかもしれない。

たとえば東京タワーくらいの長いストローがあったとして、近くで見れば丸みのある2次元だとわかるが、

遠くからみれば1次元の線にしか見えない。

絨毯は平面で2次元に見えるが、細かく見ると繊維がループしていて、別の次元が見えてくる。

同じように、粒子にも、最新鋭の顕微鏡でも見えない余剰次元があるのではないかと考えられる。

 

何がすごいって、余剰次元は見えないのに、数学の方程式を解いていったらみつかることがすごい。

貧乏人が貧乏たる所以は、金を使わないことだ

 

長ネギが198円で高いと思って買わなかったら、

風邪をひいて薬代で1000円飛んだ。

 

だから貧乏なんだ。

 

2000円の安い革靴を買ったら、

2週間でつま先が剥げて新しい革靴を買うことになった。

 

だから貧乏なんだ。

 

学費がもったいなくて大学に行かなかった、、

 

学費がもったいなくて高校に行かなかった、、

 

そのあとどんな職業に就ける?年収は?生涯賃金は?

それは、おそろしいな、、

 

金持ちが金持ちたる所以は、金を使うことだ。

 

ネットで何時間もかけて調べるのではなく、

金を払って専門書を買って効率よく勉強することによって、

短期間で良い仕事をして給料が上がる。

 

痛いのを我慢して耐えるのではなく、

整体やカイロプラクティックに行ってコリをほぐすことによって、

数年後、腰痛や様々な健康上の問題に直面することを避ける。

 

貧乏人が貧乏たる所以は、金を使わないことだ。

金持ちが金持ちたる所以は、金を使うことだ。

 

いや、しょうがないじゃないか、

貧乏人は金がないから「使わない」んじゃなくて「使えない」んだ、

と反論するかもしれない。

 

それも違う。

 

金を使ってしまえば、稼がなくてはいけない。

 

だから一生懸命働いて金を稼ぐ。

 

ゆえに、金持ちになっていく。

 

金をあまり使わない生活に慣れてしまえば、

稼がなくてもいいや、という気持ちになり、

貧乏なまま。

 

あれが欲しい、これが欲しいと思って、

そのためにたくさん働いてたくさん金を稼いでたくさん使う。

 

金持ちが金持ちたる所以は、金を使うことだ。。