猫ちゃんの飲水について | Brilliantraiの猫ブログ

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みなさん、こんにちは。

転載コラム第2弾は「猫ちゃんの飲水について」です。

 

 

水は、どんな生き物にとっても生命活動に欠かせない大切なものです。もちろん、猫ちゃんにとっても大切であることは言うまでもありません。そこで、今回は飲み水についてお話します。

 

● 水の種類

ご存知の方も多いと思いますが、水には「硬度」があります。

マグネシウムとカルシウムの量が少ないものを「軟水」と呼び、量の多いものを「硬水」と呼んでいます。日本の水道水はほとんどが軟水で、日本人には軟水が合うとも言われています。

 

 

水の硬度は産地によって違いがありますが、日本で採水されているものは軟水が多いと言われています。ただし、日本国内でも沖縄県など一部地域は硬水のところもあります。

 

 

ちなみに、「純粋」と呼ばれる水は、99%以上の不純物を取り除いているので、硬度はほぼ0の非常に柔らかい軟水です。

 

● 猫ちゃんに適した水

では、猫ちゃんに適した水は何なのか。

普通の水道水?市販のミネラルウォーター?

 

猫ちゃんに与える水の条件は、まずミネラルの少ない「軟水であること」です。これは、ミネラル分が多い硬水は尿路結石などの病気につながることが多いからです。

そして、もう一つの条件が「雑菌が繁殖しにくいこと」です。猫ちゃんのお水はどうしても一定時間出しっぱなしにすることも多いため、消毒された水であれば雑菌の繁殖を抑えられるということです。

 

日本の多くの地域の水道水は軟水(もしくは中硬水)で、これらの条件をしっかり満たしているので、問題はありません。消毒成分についても、実際は健康に影響が出る濃度ではありません。

ただし、一部の地域(沖縄県全土や千葉県木更津市、埼玉県熊谷市)では硬水のところもあります。そのような地域に住んでいる場合は、水道水ではなく軟水のミネラルウォーターを与えた方が安心ですね。

 

井戸水は病原菌などが含まれている可能性があるため、あまりおすすめできません。

 

非常に柔らかい軟水である純粋が最も尿路結石のリスクが低いと言えますが、個人的には水道水またはそれを浄水器でろ過した水でも充分ではないかと思っています。

 

消毒成分にニオイを気にする猫ちゃんには、水道水を沸騰させたり、冷蔵庫で冷やしたりすることでカルキ臭を抑えることもできます。

 

災害時のための備蓄水には市販のお水を用意しておく必要がありますが、この場合も軟水を選ぶようにしましょう。

 

 

●飲み水に関係する病気について

猫ちゃんがしっかりと水を飲まないと、尿の酸性。アルカリ性が適切なバランスで保たれなくなり、「尿石症(尿路結石症)」の原因となります。これは、オシッコの中のカルシウムやマグネシウム、リンなどのミネラル成分が増えすぎて、pHバランスが乱れてしまうことで膀胱内に結晶や結石ができてしまうためです。

また、硬水を与え続けた場合にも、結晶や結石ができる原因となるミネラル分が多く含まれているため、尿石症のリスクは上がってしまいます。

 

尿石症の症状としては、トイレのときに痛そうにしたり、血尿が出たりすることがあげられます。膀胱内でできた結石が、膀胱を傷つけて炎症を引き起こし、最悪の場合オシッコがしっかりと出せなくなってしまう「尿路閉塞」になることもあります。この場合は命に関わるため、早急な治療が必要となります。

 

●給水器について

お水を入れる器については、器にヒゲが触れるのを嫌がる猫ちゃんもいるので、そのような子には口の広いものが良いでしょう。また、楽な姿勢で飲めるように、適当な高さの台の上に乗せてあげたり、脚付きの器にしたりすることもおすすめです。

衛生的な面を考慮すると、陶磁器やステンレス等の器の方が良いかもしれません。

 

ポンプでお水に流れる給水器も売っています。水が流れることで猫ちゃんの好奇心を刺激したり、フィルターで水の汚れを取ったりすることもできます。

このタイプの給水器には、尿石症のリスクを下げるためにお水を軟水化するフィルターが付いたものもあります。

このような給水器を使う場合は、定期的にきれいなお水に入れ替えること、フィルターを交換すること、分解して洗浄することが必要になります。

 

 

猫ちゃんは、もともと砂漠の生き物だったと言われています。そのため、他の動物と比べても水分はあまり取らない傾向があります。

しかし、あまりにも水分補給が足りていないと、尿路結石などの病気にかかりやすくなってしまいます。

そのような時は、カルキ抜きをしてあげたり、軟水のミネラルウォーターに替えてあげたり、器を工夫してあげたりして、適切な量を摂取できるように配慮してあげましょう。