【新型コロナウイルス感染症(COVID-19)についての情報】
みなさん、こんにちは。
愛玩動物と新型コロナウイルス感染症について、日本獣医師会の見解が発表されています。(2020年5月1日付け)
「感染サイクルの主体は人ですが、感染した人と濃厚接触のあった愛玩動物への感染の可能性は否定できないこと、飼い主がしっかりした感染防御の対応をとることが、ご自身の愛玩動物を感染から守るためにも、最も重要だと考えること」とのことです。
記事全文を転載させていただきます。
最後に転載元リンクを貼りましたので、各自ご確認ください。
〈以下転載〉
愛玩動物と新型コロナウイルス感染症について
2 月下旬から3月上旬、香港において新型コロナウイルス感染者の飼育犬から PCR 弱陽性反応が出た事例、さらに感染が疑われる事例が発表されました。
この発表を受けて日本獣医師会は、「①感染サイクルの主体は人ですが、感染した人と濃厚接触のあった愛玩動物への感染の可能性は否定できないこと、②飼い主がしっかりした感染防御の対応をとることが、ご自身の愛玩動物を感染から守るためにも、最も重要だと考えること」とする見解を発表しました。
その後、動物の新型コロナウイルス感染については、次のような報告がなされています。
○ ニューヨークやインドの動物園でのネコ科動物への感染や、ベルギーやアメリカでの猫への感染が報告されています。しかし、これまで愛玩動物から人に感染したという事例は報告されておらず、ベルギー当局も「愛玩動物から人に感染する危険性はない。」としています。
○ 中国やドイツにおける感染実験では、豚や鶏は非感受性であり、犬も殆ど感受性がないとしています。しかし、猫とフェレットは感受性が高く、猫は呼吸器症状を示さず消化器症状を示して、猫から猫への感染が見られると報告されています。
このような知見にかんがみ、日本獣医師会としては改めて以下のような対応を推奨いたします。
① 感染した人と濃厚接触のあった愛玩動物が感染する可能性は否定できないことから、ご自身の愛玩動物を感染から守るためにも、飼い主がしっかりした感染防御の対応をとることが最も重要です。
② 人から猫、猫から猫への感染の可能性が考えられることから、①のほか、猫は外に放さず室内で飼育することが適正飼養の観点からも望まれます。
③ 新型コロナウイルス陽性となった飼い主と接触のあった動物に臨床症状が認められた場合は、事前にかかりつけの獣医師と電話相談のうえ、獣医師の指示に従い動物病院で診察を受けてください。
④ 診察の際、獣医師は個人用防護具(マスク、ゴーグル、防護衣等)の使用を徹底し、十分に感染防御策をとって診察を行ってください。
⑤ 診察の結果によって検査の必要があると思われるときには、獣医師から国立感染症研究所獣医科学部に検査の必要性を問い合わせてください。
令和 2 年 5 月 1 日
公益社団法人 日本獣医師会
〈転載元〉