昔。



一瞬の出会いなんて大切にできなかった。

例えば店員さんとか。

あたし超愛想なくて。態度悪くて。

それを怒られたことがあった。



もう会うことないとしても、いい印象持ってもらえたほうがいいでしょ、って。



その時のあたしには理解できなかった。

もう二度と会うことないなら、どう思われたって関係ないじゃん、って突っぱねた。



あれから2年くらい経って。

その言葉の意味がよくわかるようになった。

今は一瞬の出会いも大切なものだって思えるようになった。

小さな「ありがとう」の意味を知ったから。

だからあの時、叱ってくれた彼に感謝してる。

あの時言ってくれたこと、やっとわかったの。ありがとう。

言えたらいいのに。



でもきっと絶対一生言えない。



だから「会いたくない」なんて言いたくなかったんだ。



そんな話したことさえ、彼は覚えてないかもしれない。

でも些細な瞬間に、あたしは彼からもらったものを思い出すんだ。

時間が経つのは早いのになぁ。

19だったあたしは、もう22になる。

彼の人生からあたしは消えても、あたしの人生から消えることはない。



日曜の午後、一人の部屋。

センチメンタルマキアート。