70代芸術家Y先生は、

音大生の息子にとって祖父と変わらない年齢ですが、音に対して大変厳しく一切の妥協を許しません。


先生が奏でるたった1音の中にどれ程のが詰まっているのだろうか?


先生の音を聴くと「感動した」と、頭で認識する前に、もう涙が流れているのです。

それはまるで体中の細胞が真っ先に感動して

震えてるかのようです。




 ある日のレッスンのこと


息子の演奏を聴いてY先生が


「君、戦ってるからさ、

闘争心はいらないよ


だから、力んで鍵盤叩いちゃう

優しく、優しく。もっと愛情持って


人に評価してもらおうと

苦しい努力をするのではなく


自分で自分を評価するんだ

それは、自分を甘やかすということ

ではないんだよ


音楽のために自分を磨くんだ


0点もなければ 100点もない


色々試してごらん

それを楽しみながらすることが大事だぞ」



 ピアノだけでなく人生にも通じること


私たちはいつの間にか人と比較して、

競い合い

どうしたら評価してもらえるのだろうか?と、

自分の価値を求めて必死に戦ってしまう。

安心したいから…。


Y先生は全てお見通しでした。


人と比べるのは簡単。

勝ち負け、持ってる持ってない、多い少ない…


でも自分で自分を評価すると言われると

難しい。


しかも0点もなく100点もないのだから、

昨日と今日とで1点の差をつけようものなら

相当、自分自身を観察しないと分からない。


それに気づこうと自分と向き合っていると、

他人のことなど気にならないどころか、

他人と比べるという概念すら浮かんで

こなくなるから不思議です。



 生き方のヒント


人に認めてもらうために生きるのではない

という人生において根本的なことを

教わったのでした。

当たり前のようで、いつの間にか

忘れていること。


「0点もなければ100点もない」


日常の一コマ一コマ 

自分自身に問いかけて


自分自身に評価をくだし、

自ら明日へ繋げたい。