本日も箱根駅伝観戦記を各区間ごとにリアルタイムで更新していく。
復路の、いや総合での順位争いの流れさえも作ると言っても過言ではない6区。
5分以上のアドバンテージを持ってスタートする東洋は、総合優勝を考えるとブレーキが最も恐ろしいことなので、前半を抑え気味に行き後半落ちない走りをするのがセオリーだろう。
だが、6区千葉はそのような守りの走りをするつもりはなく、責めの走りをしてみせた。
首位の東洋に区間賞の走りをされたのでは、他校はたまったものではない。
これで、東洋は復路でも攻めの走りをしていく姿勢を他校にも見せつけた。
筆者が駅伝の指導をする中で最も重要視して考えることは、昨日も書いたことだが「流れ」や「リズム」だ。
筆者が追う学校の監督の立場とすれば、まずは復路のスタートで差をできるだけ詰め、「流れ」を引戻したいところだ。
もし6区で首位を走る学校が自重して走ってくれるならば、自チームは少々オーバーペース気味でもその間に少しでも差を詰めることができる。
そうすると、後半に少々バテてもランナーは詰まっているということを励みに粘れる。
このように考えるものだ。
つまり「イチかバチかの勝負が利く」ということだ。
だが、首位の学校に今日の東洋のように攻めの走りをされたら、その隙もなくなる。
東洋の酒井監督は今日のレース前の談話として「後続に付け入る隙を与えないような走りをしたい」と言っていたが、東洋にとって最も怖いのはそういうことだったのだと思う。
「付け入る隙」とは少しでも「いけるのではないか」と思える戦意を持たせること。
後続のチームのその戦意を一気に削いでしまう戦略、東洋はそれを見事に実践した形だ。
6区で東洋の優勝の確率がさらに跳ね上がった。
優勝争いはともかく、他に6区で流れをつかんだチームといえば、明治、青山学院、中央、学連選抜。
これらのチームは、復路快調にレースを進めることを予感させてくれた。
中央は一斉スタートからよく追い上げたが、同時に6区の怖さも見た。
6区の残りの3kmは平坦だが、それまで下ってきたランナーにとっては、上っているように見えて辛さが倍増する。
そのためにも残り3kmを走りきるスタミナを残しておかなければならない。
中央の代田は、途中まで東洋の千葉をも上回る区間賞ペースで走っていたが、ややオーバーペースがたたってか、残り3kmで失速した。
残り3kmまで青山学院と並んでいたが、小田原中継所では一気に青山学院から20秒以上も離された。
それまでの20km余りで追い上げてきた貯金を、残り3kmで一気に吐き出すことになった。
それが6区の怖さだ。
ただ、復路一斉スタート組からは抜け出して見た目の順位を上げた。
これは7区以降のランナーに勇気をもたらし、シード権確保へのチームの士気が上がる。
中央も復路の流れをつかんだ一校と言ってよい。
復路の勝負どころの7区。
2~4位の順位争いが見ものだ。