「無理に味方を作るな。敵を減らすことだ。」
政治の世界だけでなく、会社組織や歯科医師会、歯科医院内等どのような組織の中でも人は派閥やグループを自然と形成させるものです。
敵・味方とまではいかなくとも関係が良好な人間とそうでない人間が、それぞれにできてきます。
注目すべきは、仲の良い人間ではなく悪い人間であり、仲の悪い人間を、なるべくなくす努力をした方が良い。
田中角栄氏は、そう考えて行動していました。
自分の派閥の議員にはもちろん目をかけるが、それ以外の議員が困っているときにも積極的に援助を惜しみませんでした。
そんな真心からの思いやりは他派の議員の心も動かし、それを機に田中派に移った者もいるし、隠れ田中派として影で田中角栄氏を支えた議員もいたそうです。
そのどれもが、決して仲間になることを無理強いしたわけではありません。
数に数で対抗しようとしても、かえって人間関係がギクシャクすることもあります。
「無理をして作った味方などはいったん世の中の風向きが変われば、アッという間に逃げ出していく。そうしたシロモノがほとんどだ。」と、田中角栄氏は述べています。
性急に自分の味方になってくれと頼み込むのではなく、思いやりと人情味あふれる行動によって自然に好意を寄せるように仕向けたのです。
田中角栄氏のような才覚を一朝一夕に身につけることは困難でありましょうが、関係のあまり良くない相手との関係こそ大事にすることはすぐにでも始められます。
私も、未熟者ながら心掛けていきたいと考えております
以上、「田中角栄の名言2」でした。
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